創業明治13年の老舗そば店『かんだやぶそば』が火災に襲われたのは、2013年2月のことだった。店舗の約3分の1を焼失。その後、店を新築し、2014年10月から店を再開した。
「最近、畳に座りたくないというご年配のかたが増え、若者も畳席を嫌がる傾向にあるということから、2階をテーブル席にしました」(四代目当主・堀田康彦さん、以下「」内同)
店舗は時代の移り変わりとともに変えているが、味は変えていない。
「そばつゆのもとに砂糖を蜜状に煮詰めて、しょうゆと合わせて1週間寝かせた“かえし”というものがあります。 火災の時に、『代々受け継がれた“かえし”が消失した可能性がある』とニュースで報じられたんですが、これは間違いなんです。“かえし”は、数日で使い切り、一から作るもの。うなぎのタレと違って継ぎ足すものじゃないんです。建物は変わりましたが、味は変わっておりません」
火事に負けない江戸の味。
※女性セブン2016年12月22日号