「関連するような話なら答えることもありますが、まったく答えを用意していない質問が飛んできたら、『質問通告にありませんから』と言って答えない。それでおしまいです」(高橋さん)

 役人が作った原稿を読むだけだから、麻生太郎首相(当時)の「未曾有→みぞうゆう」や、今回の「でんでん」といった読み間違いが起こる。

「原稿を事前に読まない大臣はいませんが、大臣に応じて文字を大きくしたり、ルビをふったりします」

 と高橋さん。だが、過去にはこんなケースも。

「自衛隊の戦闘機の『F-18』を『エフ“ボウ”ジュウハチ』と読んだ人がいます。答弁の原稿が手書きだった時代には『十分』を『じゅうはちかたな』と読んだ人も。そういうレベルの国会議員もいたんですよ」(平野さん)

 では、安倍首相の「でんでん」のケースは?

「安倍首相は事前に原稿を読み、読み方もきちんと練習する人。『うんぬん』という言葉も前に何回か使っているので、意味は知っていたはずです。ヤジがたくさん飛んできてそっちを見るなど、目を動かして原稿に目を落とした時に、『伝々』と見間違えたのだと思います」(高橋さん)

 もちろん、だからといって国会答弁のすべてが原稿通りというわけでもない。

「安倍首相の場合、靖国参拝や野党批判について発言するときは、アドリブの場合がほとんど。議場が盛り上がると、ついつい余計なことまで言ってしまうこともあるようです」(全国紙政治部記者)

 ちなみに党首討論だけは事前通告の慣行はなく、項目を確認し合うだけで、丁々発止でやり合うそうだ。

※女性セブン2017年2月16日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

三浦瑠麗(本人のインスタグラムより)
《清志被告と離婚》三浦瑠麗氏、夫が抱いていた「複雑な感情」なぜこのタイミングでの“夫婦卒業”なのか 
NEWSポストセブン
オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン