「送骨とは、遺骨を寺院などに送って、納骨・供養してもらう葬送方法。ゆうパックでの郵送費用を含めて料金はだいたい3万~5万円です」(吉川さん)
散骨も増えているが、これは法律的には“グレー”だと、前出の田村さんは指摘する。
「法律では散骨に関する記載がありませんが、形式的にいえば違反です。しかし『節度を持って行う限り違法ではない』との見解が示されていると主張する人もいます。これだけ散骨が行われているのに、取り締まらないことからも、黙認されているというのが現状です。ただし自治体によっては条例で散骨を禁止している地域もあります」
例えば静岡県熱海市。観光地としてにぎわう沿岸部に、喪服の人が重複して並ぶ姿が異様だと抗議を受けたことが発端となり、沖合10km以内の散骨は自粛するようにとの規制がある。
前出の吉川さんは、「結局、遺骨をどうするかについては、生前の関係で決まってくるように思う」と見ている。
「よほどのことがない限り、大切な人が亡くなったら、なんとか供養をしてあげたいと思うものではないでしょうか?
納骨は、場所やスタイルにこだわらなければ、5万円前後でもできます。そういった方法もわからなくて、すぐにまとまったお金が用意できない場合は、葬儀社、石材店、仏壇などの業者や寺院に相談してみてください。それぞれ連携しているので、最適な方法が見つかると思います。自分に何ができるか、故人との縁をどうつないでいくかという視点を忘れずに」
※女性セブン2017年2月16日号