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2017.02.27 11:00  週刊ポスト

東芝、東証2部降格になったらどんなデメリットがあるのか

2017年3月期決算で債務超過に陥ることは確実か

 東芝は2月14日、米子会社のウェスチングハウスの原子力事業が原因で、約7125億円もの巨額損失を計上することを発表。これにより、2017年3月期決算で債務超過に陥ることは確実と見られている。証券アナリストの植木靖男氏はいう。

「東証は上場規定で、決算期末に債務超過となった場合、1部から2部に指定替えを行なうと定めています。このままだと東芝は、今年8月1日付で2部に降格します」

 日本家電の代表として世界に名を轟かし、日米貿易摩擦で標的とされるほどの影響力を誇った“大東芝”が、東証1部から降格する日が来ようとは……。

 では、1部と2部では何が違うのか。東証を運営する日本取引所に聞いた。

「東証1部と2部は、会社の規模や信用度が違うとされています。1部と2部では上場審査基準が異なり、2部は株主数800人以上、1部は2200人以上。流通株式は、2部は4000単位以上、1部は2万単位以上。時価総額は、2部は20億円以上、1部は250億円以上と決められています」(同社グループ広報)

 一度1部上場すればずっと安泰というわけではなく、2部に指定替えになる規定がある。株主数が2000人未満、流通株数が1万単位未満、時価総額10億円未満、そして東芝のように債務超過になった場合も2部に降格となる。

 しかし、東芝は極めて知名度の高い大企業で、いまさら会社規模が問題にされることはない。証券取引所では変わらず東芝株は売り買いされるし、メインバンクの融資枠も1部と2部で変わりはない。

 だから、投資家が東芝株を買う分にはほとんど影響ないように見えるが、実はそうではない。フィスコの株式・為替アナリスト、田代昌之氏はこう解説する。

「2部降格になった場合のデメリットは、まず東証1部しか投資対象としていない機関投資家の買いがなくなることです。

 また、海外投資家は日本株を購入する際、TOPIXコア30銘柄をバスケットでまとめて買っていく傾向がある。2部に降格すれば日経平均や東証TOPIXの構成銘柄から外れ、海外機関投資家の投資資金が極めて入りにくくなる」

 東芝は、2013年10月31日時点ですでにTOPIXコア30銘柄から除外されているが、日経平均の構成225銘柄には入っている。

「株式市場はすでに東芝の2部降格は織り込み済みですが、日経平均採用銘柄から外れると、日経平均指数に連動して運用しているファンドからも自動的に外れるので一定の売りが出る。もう一段下げる可能性はある」(前出・植木氏)

※週刊ポスト2017年3月10日号

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