ビジネス

定年後も自力で稼ぐための研究・実験、サラリーマンには可能

低成長時代を生き抜く方法を大前氏が語る

 いま、日本経済の「低成長」をめぐって新聞や雑誌、インターネット上でもさかんに議論が交わされている。経営コンサルタントの大前研一氏が、日本の「低成長」とどのようにして付き合ってゆくのがよいのか、解説する。

 * * *
 以前、現在、日本経済の低成長を容認するか否かの論争が盛んになっていることを取り上げ、労働力人口が増える見込みがない以上、もはや日本は成長しえないという現実を受け入れて国家は「無駄な抵抗」をやめ、予算を可能な限り削減していかねばならない、と述べた。

 では、そういう低成長時代を前提に、国民一人一人はどうすべきなのか?

 バブル崩壊後の「失われた20年」を経ても給料は上がらず、税金や社会保険料の負担は増える一方だ。年金財政の破綻懸念も強まるばかりで、多くのサラリーマンが将来に不安を感じているだろう。

 ただし、国の経済が低成長やマイナス成長であっても、個人が一蓮托生で沈んでいく必要はない。逆に、そういう時代だからこそ、自分は大いに成長するチャンスがある、と考えるべきだと思う。

 バブル崩壊前までの日本は経済がおおむね右肩上がりで成長してきたため、誰しも昇進昇給があり、終身雇用を終えて定年退職したら、すぐ年金生活に入ることができた。しかし、今は昇進昇給が難しい上に終身雇用は危うくなり、定年退職してから年金が支給されるまでの間に貯蓄を食いつぶす人も少なくない。

 そういう状況になりたくなければ、40歳を過ぎたら残りの人生の全体設計を考え、サラリーマンの安定収入があるうちに起業や副業のための新しいスキルを身につけたり、社外のネットワーク作りに励んだりして、「定年後も自力で稼ぐ方法」を研究・実験(できれば実証)しなければならない。

関連記事

トピックス

店を出て並んで歩く小林(右)と小梅
【支払いは割り勘】小林薫、22才年下妻との仲良しディナー姿 「多く払った方が、家事休みね~」家事と育児は分担
女性セブン
テレビや新聞など、さまざまなメディアが結婚相手・真美子さんに関する特集を行っている
《水原一平ショックを乗り越え》大谷翔平を支える妻・真美子さんのモテすぎ秘話 同級生たちは「寮内の食堂でも熱視線を浴びていた」と証言 人気沸騰にもどかしさも
NEWSポストセブン
岡田監督
【記事から消えた「お~ん」】阪神・岡田監督が囲み取材再開も、記者の“録音自粛”で「そらそうよ」や関西弁など各紙共通の表現が消滅
NEWSポストセブン
「特定抗争指定暴力団」に指定する標章を、山口組総本部に貼る兵庫県警の捜査員。2020年1月(時事通信フォト)
《山口組新報にみる最新ヤクザ事情》「川柳」にみる取り締まり強化への嘆き 政治をネタに「政治家の 使用者責任 何処へと」
NEWSポストセブン
乱戦の東京15区補選を制した酒井菜摘候補(撮影:小川裕夫)
東京15区で注目を浴びた選挙「妨害」 果たして、公職選挙法改正で取り締まるべきなのか
NEWSポストセブン
愛子さま
【愛子さま、日赤に就職】想定を大幅に上回る熱心な仕事ぶり ほぼフルタイム出勤で皇室活動と“ダブルワーク”状態
女性セブン
嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
行きつけだった渋谷のクラブと若山容疑者
《那須2遺体》「まっすぐ育ってね」岡田准一からエールも「ハジけた客が多い」渋谷のクラブに首筋タトゥーで出没 元子役俳優が報酬欲しさに死体損壊の転落人生
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
成田きんさんの息子・幸男さん
【きんさん・ぎんさん】成田きんさんの息子・幸男さんは93歳 長寿の秘訣は「洒落っ気、色っ気、食いっ気です」
週刊ポスト