歴代ファイナリストに、聖マリアンナ医大在学中だったタレントの西川史子医師(1994年グランプリ)やフジテレビの斉藤舞子アナ(2002年フォトジェニック賞)の名があることで知られる「ミス湘南コンテスト」。湘南に夏の訪れを告げる風物詩が、今年4月29日に32回目を迎える。昨年、第31代グランプリに輝いたタレントの向後桃さんは、「ミス湘南」として過ごした1年をこう振り返る。
「受賞前からタレントとして活動していましたが、人前に出る機会も増えて、CMやテレビのお仕事もいただけるようになりました。女優の夢を叶える1歩を踏み出せたと感謝しています」
年齢条件は18~28歳。女子大生、モデルからアイドルの卵など、毎年約200人が応募する。書類選考と面接で絞り込まれた20~30人が、神奈川・平塚の湘南海岸公園でコンテストを兼ねた撮影会に挑む。
「昨年の撮影会は小雨で気温は7度。冷たい浜風も吹いて、あまりの寒さに水着にならなくていいと言われたのですが、皆水着にチャレンジしていきます。私も2時間の撮影の最後の5分間、心を決めて水着になりました。審査会場で私の名前が呼ばれた時は涙が溢れて止まりませんでした」(向後さん)
審査当日は300人を超えるアマチュアカメラマンが撮影し、投票する。晴れて入賞すれば、1年間撮影会やイベントに出演できる。1年前に育休中だった自民党の衆院議員との不倫疑惑が報じられ、現在はダンサーとして活動する宮沢磨由さん(35)も2007年のグランプリ受賞者だ。2014、2015年に続き、今年は3回目の審査員を務める。
「前年度の入賞者だった友人に勧められたのが応募のきっかけでした。大勢の男性カメラマンに囲まれて、最初は緊張しました。でも、皆さんいい方ばかりで、不倫騒動の直後に落ち込んでいた私を心配して、温かい言葉で励ましていただき、どれほど救われたことか。いろいろなことがありましたが、ミス湘南に選ばれていなければ今の私はなかったと思います」(宮沢さん)
撮影■山本康夫、静岡・三保海岸
※週刊ポスト2017年3月10日号