──ところで基本料金は30万円なのに、なぜ請求は19万8000円なんですか?
「そうなんです。ただいまキャンペーン期間で、24時間以内の決済ならその金額なんです」
──19万8000円も今は持ち合わせがないんです。
「仕方がないですね。お客様は正直にお話をしてくれていますし、ご事情を汲ませていただいて、今回に関しては10万円まで料金を下げます! 明日までのお支払いをお願いします」
──明日を過ぎるとどうなるんですか?
「30万円ですよ」
──……ちなみに支払い方法は口座振り込みですか?
「違います。利便性と匿名性を守るため、コンビニでプリペイドカードを購入してのお支払いをご案内しております。メモのご用意をよろしいですか?」
やはり淡々と支払い方法を伝える業者。しかし、記者が“抵抗”に転じると、口調が一変する。
──僕、調べたんですけど、これってワンクリック詐欺みたいなもので、支払わなくていいんですよね?
「はあ? 調べるなりどこかに相談するなりしてもらって結構ですよ。ていうか、お客さん、何回クリックしました? ワンクリック?」
──3クリックかな……でも、クリック数は関係ないと聞いています。なにより僕は入会金については承諾していませんから。
「支払わないとどうなるかもサイトに書いています。滞納1日目には、当社の顧問弁護士から内容証明がご自宅に届きます。滞納3日目には、回収代行業者がご自宅、勤務先に伺い強制徴収。それでも払わなければ裁判です」