どうにもCMスポンサーに“サービス”しているようにしか思えない。第1回から欠かさず見ているというサザエさんファンの碓井広義・上智大学教授(メディア文化論)は憤る。
「劇中で商品のコマーシャルするなんてこれまでなかったし、サザエさんの作品世界に浸ることができなくなってしまう。ファンタジーにビジネスを持ち込むのはやめてもらいたい!」
この件についてスポンサー側は、「劇中に車を登場させたいとテレビ局とお話ししてきたなかで、セレナが家族向けの車ということもあり実現した」(日産広報部)、「内容を提案したことはない」(みずほ銀行宝くじ部)とのことだった。フジは「番組制作の詳細についてはお答えしていない」(企業広報部)と回答した。
もしかしたら、メインスポンサーである東芝の経営悪化にサザエさん一家が危機感を覚え、他のスポンサーにおもねりはじめたのだろうか。かつてなら波平が“バッカモーン!”と一喝していたはずだが……。
※週刊ポスト2017年4月21日号