ところが、こちらは『リバース』とは対象的に、桐谷さん自身がスベッている、という厳しい声が。
「ダサく地味な恰好しても、ちっともそう見えない」「非モテ強調しすぎて、イライラする」「わざとらしい」と散々。「世界の美しい顔」に何度もランクインしているまさに彼女そのものにしか見えない、という声が目立つのです。
2つのドラマを対象してみると、実に興味深い。主人公を演じている俳優は、ともに美男と美女。だとすれば「土台が邪魔をしている」という問題ではない。それならいったい何が評価を分けているのか? 非モテ主人公の明暗は、私達に何を教えてくれているのでしょうか?
「非モテ人物」になりきることは、実は演技として非常に高度であり、役作りも一筋ではいかない難しさがある。俳優が、自己のイメージを突破するには、覚悟に努力に訓練に経験に思考が必要……。
だから、「視聴者に近くて共感を呼びやすい」といった安易な思いつきで、非モテ地味主人公を設定すると時に大ヤケドをする──そんな教訓でしょうか。