新宿から電車で約30分。降り立った駅前はバスや車が行き交うごく普通の光景…の中に、なんと馬の姿が! こんなところを馬が歩いていいの!?
「大丈夫なんですよ。馬は軽車両扱いだから、自転車が走れる場所は基本的にOKなの」
競走馬よりふたまわりほど小柄な彼女の名は、マリヤ。駅から歩いて10分ほどの場所にある『馬cafe マリヤの風』(東京都日野市)で人を乗せる仕事をしている。
「カフェではお客さまにご挨拶。でも、メインのお仕事は、やっぱり乗ってもらうこと! カフェのすぐ近くを流れる浅川の河川敷をお散歩することが多いんですけど、今日は駅前まで来ちゃいました」
『マリヤの風』のオーナーである山崎さんが、「東京で気軽に乗馬できる場所を」とこの場所にカフェをオープンしたのは3年ほど前。
「馬と一緒に過ごすホースセラピーは、人間の心と身体にすごくいいんですって。わたしもときどき小学校や障害者施設、老人ホームなどにうかがうけど、わたしに乗ったあとはみなさん、すごくいい笑顔を見せてくれるのよ!」
馬は軽車両扱いだけど、機械じゃないから気持ちが通じ合わないと思うように歩いてくれない。
「毎日に疲れたら、わたしに乗りに来てね! きっと元気になれるから!」
【プロフィール】
名前:マリヤ ♀
年齢:7歳(推定)
種類:馬(クオーターホース)
勤務先:馬café マリヤの風
職種:接客業
主な仕事内容:ホーストレッキングではお客さまに乗馬を楽しんでもらい、ホースセラピーでは癒しを提供。カフェのお客さまとはふれあいを。
お給料:基本給は馬用フード。ごほうびにリンゴや人参など。
好きなこと:オヤツ!
嫌いなこと:乱暴なこと。
現在の悩み:今はすごく幸せなので悩みなし!
将来の夢:気軽に馬と人が触れあえる場所ができたらいいな。
撮影■山口規子
※女性セブン2017年5月25日号