「海外資本から国土を守る法制度は事実上ないに等しいのが現状です。だからこそ、今の森林法を改正して山林などの売買を事前届け出制にすることを求め、改正案の提出準備を進めている最中です。

 農地、水源地など広大な土地を外国資本が買う動きを見せた際にきちんと審査に掛けて、場合によっては取引を規制できるようにするべきです。仮に問題のある取引であることが判明すれば、既に買われてしまった土地でも国が収用できるようにもすべきと考えます。国土を守ることと安全保障は密接にリンクするため、早急に国会での議論を始めたい」

 が、なかには中国との繋がりが一見すると分からない企業もあり、自治体側も対応に手を焼いている。北海道沙流郡の自治体関係者の話だ。

「地元で数百ヘクタール以上の農地がある企業に買われた後、2年以上更地になったままの土地があります。買収企業の経営者は日本人ですが、中国企業との取引だけで成り立っているような会社。実質、中国企業による農地買収だったと見られていますが、規制を掛ける根拠もなければ、自治体側に当該企業の経営実態を調べる能力もない。目の前で広大な土地が右から左に売り渡されるのを見るほかないのが現実です」

 中国資本による道内の土地買収等の動きを長年調査している元北海道議の小野寺秀氏がこう憂慮する。

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