昨年、息子は中学、娘は高校に進学したばかり。もう大人だから何が起きているかはわかっていたと思います。でも、親を気遣っていたんでしょう、何も言わなかった。「今日はうるさくて、テレビが聞こえなかったよ」なんて受け流してね。

 私は、子供が学校でいじめられていないかだけが心配でした。でもママ友たちが気を利かせてくれて、うちの子たちが学校でどんな様子か教えてくださったり、「あなた出られないだろうから、私たちが行くわ」と励ましに来てくれたり。本当に救われました。

 あの数か月、毎朝、どうやって子供たちのお弁当を作り、夜は憔悴しきった夫の帰宅を待っていたのか。実は、よく覚えていないんです。

 もともと、家庭と政治は別。主人の仕事のことには一切口を出さないと決めています。主人が辞職を決めた日も、相談があったわけではありません。さすがに帰宅前に「(知事続投は)ダメみたい」とメールはくれましたけど。辞める前は、どんどん頬がこけてきて、体が心配で…。その日遅くに帰ってきた主人にはひと言だけ、「お疲れさまでした」と言いました。悔しそうな顔をしていましたね。

※女性セブン2017年6月22日号

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