◆出光興産(6月29日)
創業家と経営陣が泥沼の争いを繰り広げている出光興産。昭和シェル石油との経営統合に33.92%の出光株を持つ創業家が猛反対して確執が生じた。経営統合には3分の2以上の株主の賛成が必要であり、創業家の理解は欠かせない。
今回の株式総会で創業家は、昨年に引き続いて月岡隆社長ら5人の経営陣を選任する人事案に反対することをすでに表明しており、2年連続で株主総会での争いが現実味を帯びている。
「昨年の株主総会での人事案は賛成比率が5割をわずかに上回って可決されました。今年は業績も回復しており賛成多数が見込めるが、創業家も巻き返しを計っていて予断を許しません」(前出・関氏)
株主総会は企業の実情を映し出す鏡なのだ。
※週刊ポスト2017年7月7日号