◆フジ・メディア・HD(6月28日)
かつての栄光はどこへやら、民放キー局最下位が続くフジテレビ。およそ30年にわたってグループを率いてきた日枝久会長は、株主総会後の取締役会で代表権のない取締役相談役に退く。
「ところが新社長となる宮内正喜氏は日枝氏の子飼いで院政が続くとみられる。業績回復のための抜本改革を望む株主から、『亀山千広・フジテレビ社長は退任するのに会長の権勢が残っていいのか』『老害ではないか』との苦言が寄せられるのは避けられない」(前出・関氏)
◆武田薬品工業(6月28日)
ワンマンではフジ・日枝氏に負けていないのが武田薬品工業の長谷川閑史会長だ。株主総会後に退任して相談役になるとの人事が4月に発表されると、株主15人が「元最高責任者の相談役や顧問は経営面で強い影響力を持つ」として、相談役らの原則廃止を提案。
「会社側は株主提案に反対しており、株主総会でガチンコのバトルが繰り広げられるでしょう」(前出・磯山氏)
東芝の惨状の一因が、相談役として会社に残っていた元経営者トップによる“院政”だったと指摘されただけに、炎上の材料は事欠かないわけだ。