【東西で読み方が異なる「上」「谷」「濁音」】
「上村・上山・上岡」は、東日本では「かみむら・かみやま・かみおか」が主流で、西日本では「うえむら・うえやま・うえおか」が多い。
「岩谷」など「~谷」という名字は、東(北)に行けば行くほど「~や」が多くなり、西に行くほど「~たに」が多いが、その境目は日本の中央だったり、関東地方だったり、いろいろある。
また、東日本は濁音で西日本は清音が多い名字に「山崎(やまざき/やまさき)」「中島(なかじま/なかしま)」などがある。一般的に関西以西では濁音をあまり好まない傾向があるようだ。
その他、読み方に地域による偏りがある漢字に「新(しん/にい/あら)」や「原(はら/わら)」「小(こ/お)」「角(つの/かく/かど/すみ)」などがある。これらを使った名字の分布については、森岡氏の『名字でわかる あなたのルーツ』に詳しい。