紀田は「蔵書ロス」を補うために、日本の蔵書文化、出版文化をたどり直し、先人の苦衷に我が身を比していく。それは慰みであるとともに、「書物へのリスペクト」を喪失した現代日本への静かな告発にもなっている。
本書の最後、再び紀田を衝撃が襲う。こんどの場所は「本の街」神田神保町である。そこには自らの臨終に立ち会うかのような、辛い体験が待ち受けていた。嗚呼。
※週刊ポスト2017年9月8日号
紀田は「蔵書ロス」を補うために、日本の蔵書文化、出版文化をたどり直し、先人の苦衷に我が身を比していく。それは慰みであるとともに、「書物へのリスペクト」を喪失した現代日本への静かな告発にもなっている。
本書の最後、再び紀田を衝撃が襲う。こんどの場所は「本の街」神田神保町である。そこには自らの臨終に立ち会うかのような、辛い体験が待ち受けていた。嗚呼。
※週刊ポスト2017年9月8日号