などなど。少しだけど、オフィスで働く人の気持ちがわかってきた。決められた時間と場所の中で毎日働くことの大変さ…今まで体験してこなかった。だから、今ものすごく新鮮であり、企業に勤める方々を尊敬する毎日なのだ。
かつて会社勤めしていた父親が、よく居酒屋やBARに寄って帰ってくる思いも、こういう事だったのかもしれない…と今更共感。一杯やってその日の疲れをストンと落とし、仕事のスイッチを切る。家に帰れば何かしら冷蔵庫にあるのは知っているけれど、それはそれで現実…家路にたどり着く手前の我が安らぎの場所を探したいのだ。
カウンターに座った私は、冷えたお酒を手に、マスターとお話しすることもあれば、携帯を開いて調べもの、または単行本を読んだり…。気がつけば一杯、二杯、三杯…(以下、自主規制)。3日連続で通ったときはさすがに、私、疲れてる、と気付かされたものだ。
でもさ、
「いつも前向きじゃ疲れるじゃない? そう、ガス抜きって言うじゃない!?」
と、今夜も自分に言い聞かせながら、そんな言い訳と共に、私はBARの誘惑と闘っている。
■撮影/渡辺達生
※女性セブン2017年11月2日号