ただ、膨大な資料の検証には相当の時間がかかると考えられる。米国政治史に詳しいジャーナリスト・中岡望氏はこういう。
「公開に踏み切ったのはトランプ大統領にメリットがあるからと考えるのが自然。政権幹部が相次いで辞任し、与党・共和党との関係も悪化して法人税減税などの公約実現の目途も立っていない。確実に国民の一大関心事となるケネディ暗殺の資料の公開で、自身への批判から目をそらす狙いがあったと考えられる。たとえ米政府に不都合な真実が明らかになっても、トランプ氏が責任を追及される話ではないから構わない、と考えたのではないか」
そんな背景があるトランプ氏の決断の結果、どんな「54年目の真実」が明らかになるのか。
※週刊ポスト2017年11月10日号