また、この地区は中国系住民が多数住んでおり、彼らを標的にした窃盗事件がたびたび起きている。昨年8月には紳士服店を営む中国系男性が若い男の3人組に頭部などを殴打されるなどの暴行を受け、5000ユーロ(約57万円)余りを奪われる事件が起きた。被害男性はその数日後、病院で死亡した。
また、昨年9月にもパリ南部のホテルの駐車場で、27人の中国人観光客を乗せた観光バスが6人の暴漢に襲われ、スーツケースなどが盗まれる事件が起きている。この事件で、2人の観光客が負傷した。
ロイター通信によると、フランス首都圏では中国人観光客を狙った強盗事件が多発しているが、これは多額の現金を持ち、スーツケースなどには高価なブランド品が入っていると思われているためだという。パリなどの欧州の諸都市にはアフリカ系難民が多数流入しており、治安が悪化していることも襲撃事件多発の理由のひとつとみられている。