国内

ペットが寝たきりや認知症になる前に自宅でできる予防策

散歩は脳への刺激になるため認知症予防にもなる(Ph:Thinkstock/Getty Images)

 これまで「ペット介護」をテーマに、犬や猫の高齢化による問題点や介護関連サービスなどを紹介してきた。ペットが元気なうちにできることや、寝たきり・認知症を予防するためのアイテムについて紹介する。

 ペットの介護を、飼い主だけでやるには限界がある。ペット介護関連サービスが充実しつつあるので、活用しない手はない。

 とはいえ、世話がどうしてもできなくなってから急きょサービスを探すよりは、ペットがまだ比較的元気なうちに、介護施設に見学に行ったり、実際に預け、施設の環境に慣れさせておくのが理想的だ。

「慣れていないことをさせられるのはペットにとって大きなストレスになります。飼い主と離れ、住み慣れた家とは別の場所で過ごすという体験を、元気なうちから少しでもさせておくことがおすすめです」とは、老犬の介護施設を運営するドッグライフプランナーズ代表の岸良磨さんだ。

 1時間程度の見学だけでもよいので、老犬・老猫ホームをペットと一緒に訪れてみるのもよいだろう。ペットが環境に慣れるだけでなく、施設の様子やスタッフの対応などの情報も得られ、一石二鳥だ。ペットが寝たきりや認知症になる前に、自宅でできる予防策もあるという。

「人間と同じで、ペットも使わない筋力は衰えていきます。補助があれば、歩けるうちは筋力を維持するためにも散歩は続けましょう。ペットにとって散歩や飼い主との遊びは、脳に刺激を与えるため、認知症予防にもつながります」(白金高輪動物病院総院長・佐藤貴紀さん)

 足腰が弱り、自分だけで歩くのが難しい場合には、歩行補助用のハーネスや車いすでサポートしてあげるのもおすすめだ。ペットたちは、最期まで “自力”で動きたいと思っている。車いすをつけてあげたことで、寝たきりだったペットが再び元気を取り戻すケースも多いという。

 外出先で粗相をしてしまうのが心配なら、ペット用おむつなども多数出ている。

「ペットを最期まで看取ることは飼い主のもっとも大切な責務です。十数年にわたり、癒しと幸せを与えてくれた、家族の一員であるペットには、感謝の気持ちを込めて、最後まで愛情を注いであげてください。それが命を扱う、ということだと思います」(佐藤さん)

※女性セブン2017年12月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

趣里と父親である水谷豊
《女優・趣里の現在》パートナー・三山凌輝のトラブルで「活動セーブ」も…突破口となる“初の父娘共演”映画は来年公開へ
NEWSポストセブン
山尾志桜里氏は2017年にダブル不倫が報じられた(時事通信フォト)
参院選落選・山尾志桜里氏が明かした“国民民主党への本音”と“国政復帰への強い意欲”「組織としての統治不全は相当深刻だが…」「1人で判断せず、決断していきたい」
NEWSポストセブン
現地取材でわかった容疑者の素顔とは──(勤務先ホームページ/共同通信)
【伊万里市強盗殺人事件】同僚が証言するダム・ズイ・カン容疑者の素顔「無口でかなり大人しく、勤務態度はマジメ」「勤務外では釣りや家庭菜園の活動も」
NEWSポストセブン
中村七之助の熱愛が発覚
《元人気芸妓とゴールイン》中村七之助、“結婚しない”宣言のルーツに「ケンカで肋骨にヒビ」「1日に何度もキス」全力で愛し合う両親の姿
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(HP/Xより)
《まさかの“続投”表明》田久保眞紀市長の実母が語った娘の“正義感”「中国人のペンションに単身乗り込んでいって…」
NEWSポストセブン
週刊ポストの名物企画でもあった「ONK座談会」2003年開催時のスリーショット(撮影/山崎力夫)
《巨人V9の真実》400勝投手・金田正一氏が語っていた「長嶋茂雄のすごいところ」 国鉄から移籍当初は「体の硬さ」に驚くも、トレーニングもケアも「やり始めたら半端じゃない」
NEWSポストセブン
大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【スクープ】大谷翔平「25億円ハワイ別荘」HPから本人が消えた! 今年夏完成予定の工期は大幅な遅れ…今年1月には「真美子さん写真流出騒動」も
NEWSポストセブン
運転席に座る広末涼子容疑者
《追突事故から4ヶ月》広末涼子(45)撮影中だった「復帰主演映画」の共演者が困惑「降板か代役か、今も結論が出ていない…」
NEWSポストセブン
江夏豊氏(右)と工藤公康氏のサウスポー師弟対談(撮影/藤岡雅樹)
《サウスポー師弟対談》江夏豊氏×工藤公康氏「坊やと初めて会ったのはいつやった?」「『坊や』と呼ぶのは江夏さんだけですよ」…現役時代のキャンプでは工藤氏が“起床係”を担当
週刊ポスト
殺害された二コーリさん(Facebookより)
《湖の底から15歳少女の遺体発見》両腕両脚が切断、背中には麻薬・武装組織の頭文字“PCC”が刻まれ…身柄を確保された“意外な犯人”【ブラジル・サンパウロ州】
NEWSポストセブン
山本由伸の自宅で強盗未遂事件があったと報じられた(左は共同、右はbackgrid/アフロ)
「31億円豪邸の窓ガラスが破壊され…」山本由伸の自宅で強盗未遂事件、昨年11月には付近で「彼女とツーショット報道」も
NEWSポストセブン
佳子さまも被害にあった「ディープフェイク」問題(時事通信フォト)
《佳子さまも標的にされる“ディープフェイク動画”》各国では対策が強化されるなか、日本国内では直接取り締まる法律がない現状 宮内庁に問う「どう対応するのか」
週刊ポスト