「自動操縦が主流となっても、経験を蓄えたベテラン機長の存在は心強い。ただ、年齢を重ねるにつれ視力や咄嗟の判断力に衰えが生じる不安は否めない」
航空機はひとたび事故が起きれば、自動車事故よりもはるかに大きな犠牲が出る。“ペダルの踏み間違え”などが起きてはならない。
国交省は60歳以上のパイロットを“加齢乗員”と定め〈より厳しい身体検査〉や〈60歳未満のパイロットの同乗〉といった条件を課しているが、認知機能の衰えはどうチェックするのか。
国交省航空局は「認知症に特化した審査はありませんが、必要な身体検査や実技試験に合格したパイロットは“健康な能力”があると判断できます」と答えた。
パイロットの高齢化が避けられないのなら、十全のチェック体制が必要だ。
※週刊ポスト2017年12月22日号