●その2「自分が正しいと思ったことや感動したことは、ちゃんと言葉にして伝えるべし」
コぺル君は、友達の浦川君をいつもいじめていたいじめっ子が、ほかのクラスメイトによって懲らしめられているときに、当の浦川君が「やめてっ!!」と止めに入り「たのむから 許してやってくれ……」と言ったことに、深く感動します。そのことをおじさんに話すと、おじさんはコぺル君の思いを浦川君に伝えることを勧めました。
気持ちを口にして伝えるのは、おっさんにとっても間違いなく大切であり、それでいてなかなか難しいこと。まずは妻に対して「この芋の煮っ転がしは絶品だ」と伝えたり、居酒屋のアルバイトのおねえさんに「君のようなかわいい子がオーダーを取ってくれるとなれば、いつもより余分に頼まなければね」と言ってみたりしましょう。気持ち悪がられる可能性もなくはありませんが、人間が成長するためには試練はつきものです。
●その3「誤りを犯したときには、勇気を出してそれを認めることで大きく成長できる」
友達のガッチンが上級生に制裁を受けているとき、コぺル君は友達とかわした約束を破って、助けに行くどころか関係ないフリをしてしまいました。そのことを深く後悔し、自分の弱さを責めますが、勇気を出して友達に誤ります。おじさんがノートで伝えてくれた「自分の過ちを認めることはつらい。しかし過ちをつらく感じるということの中に、人間の立派さもあるんだ」という言葉が、コぺル君の背中を押したのでした。
おっさんも、誤りだらけの日々を送っています。仕事中にオフィスやエレベータでうっかりおならをしてしまったら、勇気を出して「申し訳ない。私です!」と名乗り出ましょう。部下に間違った指示を出して、あとから「えっ、こうおっしゃいませんでしたっけ?」と言われたら、素直に「たしかにそうだった。俺が間違っていた! 俺は優秀な部下を持って幸せだ!」と心から謝罪したいところ。むしろ事態がややこしくなりそうな気もしますが、自分の中で何かが大きく変わるのは間違いありません。
コぺル君は言いました。「誰かのためにっていう 小さな意志が ひとつひとつつながって ぼくたちの生きる世界は 動いている」。ひとりのおっさんは全おっさんのために、全おっさんはひとりのおっさんのために。おっさん同士が手を結び心をつなぐことで、世界をいい方向に動かすことができるはず。2018年も、胸を張って堂々とおっさん道を歩んでいきましょう。誰も何の期待もしていなくても。