アップルCEOティム・クック氏へのプログラミング・プレゼンテーションに生徒5名が参加


◆子供は考えるより先に手が動く

 上野氏は、「これから社会に必要とされるのは、テクノロジーを武器にできる人材です」と語った上で、こう続ける。

「プログラミング教室が『習わせたい習い事』1位になったことは、我々からすれば、“日本もようやく来たな”というのが正直な感想です」(上野氏)

 元々、サイバーエージェントがプログラミング教育の会社を立ち上げたきっかけは、社内の声から始まったものだという。同社社長の藤田晋氏が新規事業を考える経営合宿の場で、「もし小学生向けのプログラミング教室とかあったらどうかな」と聞いたところ、「そんな教室があれば、自分の子供を行かせたい」と役員たちが口々に言ったことが発端だ。

 プログラミングは、受験科目にないため、学ぶ機会もなければ、教えてくれる人もまわりにいない。しかし、今後はあらゆる商品やサービスにプログラミングが組み込まれ、どの企業にも社会にも必須不可欠のものになってくる。今でさえ優秀なプログラマーは争奪戦なのに、近い将来、さらに人材不足となり、世界的な競争にも打ち負け、国力の低下につながってしまうかもしれない。同社には多くのエンジニアやプログラマーがいて、それを早くから感じ取っていた。

「プログラミングを受験科目に入れたら、日本にもマーク・ザッカーバーグ氏(フェイスブックの創業者)みたいな子供が出てくるかもしれない」(藤田氏)という壮大な希望を秘めて、2013年にスクールはスタートした。

 プログラミングを学ぶと、単にプログラムが書けるようになるだけでなく、「論理的思考が身につく」メリットがあると言われる。実際はどうなのか? 上野氏が語る。

「論理的思考が身につく、国語力が身につく、根気がつく……など、いろいろと指摘されていますが、実際の子供たちは、大人の想像を超えるもっと見えない力を発揮しています。考えるより、手が先に動いているのです。

 大人には理由と解説が必要ですが、子供には理由も解説も必要ない。スクールのノウハウを『サイバーエージェント公式 こどもプログラミング』と題して書籍化したのも、これまでのプログラミング関連本は解説がびっしり載っていて、子供のやる気を引き起こせる書籍がない、ということがきっかけです。余計な解説はしていません。

 子供がパッと見ただけで自然に感覚的に手を動かせる。これを基本としています。低学年でプログラミング開発を学んだ子が、翌年はアプリをリリースして、高学年になったら大臣賞を受賞している。本当にそんなすごいことが起きているんです」(上野氏)

 日本から“ザッカーバーグ”が生まれる──。そんな日がやってくるかもしれない。

※1:「年末年始の習い事アンケート」(イー・ラーニング研究所、2018年発表分)
※2:「中高生が思い描く将来についての意識調査2017」(ソニー生命保険)
※3:「2016年小学生の『将来なりたい職業』ランキング」(日本FP協会)


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