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画像ナビシステムの導入により脊柱側弯症手術の精度が向上

脊柱側弯症手術の精度が向上した

 椎骨(背骨)が柱状につながった脊柱は7個の頸椎、12個の胸椎、5個の腰椎、仙骨、尾骨からなる。成長期に背骨がねじれながら、横(側弯)方向に曲がっていくのが脊柱側弯症だ。若い女性患者が大半だったが、10年程前から高齢者の患者も増えている。脊柱側弯症は軽症も含めると約100人に1人と推計されており、10~20歳代のみでなく、40歳代以降も加齢に伴い、症状が悪化し、治療を行なうケースが多い。

 湘南藤沢徳洲会病院(神奈川県藤沢市)脊椎センター長の江原宗平副院長に詳しい話を聞いた。

「脊柱側弯症はじわじわ進み、一度バランスが崩れると止まらなくなることもあります。高齢者の場合は側弯に加えて、後弯(背骨の前曲がり)がある方が多く、逆流性食道炎や脊柱管狭窄症などを併発し、呼吸や食事が苦しいとか、腰下肢痛を訴える方がおり、手術希望が増えています。60~70歳代の手術が多く、80歳代前半でも手術を行なうこともあります」

 手術はカーブしている脊柱をチタン製のインプラント(ねじなど)を用いて矯正固定する。年齢を問わず、背中を20~30センチ切開し、脊椎の両側から矯正する後方矯正固定術が主に行なわれている。入院は10日前後。矯正の固定力は強いが、背中に傷が残るため、特に若い女性の中には手術をためらう人もいた。

 これを解消するものとして江原副院長が開発したのが、小切開での前方矯正固定術だ。身体の脇の肋骨の間に約7センチの創(傷)を2か所作り、内視鏡も利用して治療する。傷が目立たず、若い女性が適応。ただし、カーブが重度のケースは適応ではない。対象は通常65度以下のシングルカーブで、それ以上の曲がりやS字状にダブルカーブしている場合は適応になりにくい。手術は4時間程度で終了する。

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