自宅の近くに書店がない『無書店地域』が増えつつあるが、その一方で、ユニークな取り組みで注目を集めている書店が増えている。その代表的な存在はコンビニと一体化した書店だ。
コンビニの一角にある雑誌や書籍のコーナーを活用する人が増加。それが高じて、書店として立派に機能している店舗が続々と登場している。ファミリーマートは昨年7月、兵庫県加西市で、50年以上続く老舗の西村書店との一体型店舗をオープンさせ、好評を得ている。
「200坪を超える店内には、約10万冊の書籍を扱っています。書籍とコンビニスペースの仕切りもなく、レジも一体化なので、おにぎりやサンドイッチ、ファミチキなどコンビニアイテムと一緒に買うことができます。イートインスペースやソファ、キッズスペースも設置。もちろん24時間営業です」(ファミリーマート広報担当)
またローソンは、2014年10月、広島市内に『ローソン フタバ図書GIGA広島駅前店』をオープン。その後も同様店舗の開店が相次ぎ、現在では、埼玉県さいたま市の大宮店など、全国に7店舗まで拡大している。こちらは書籍販売のほか、CDやDVDなどのレンタルや中古本の取り扱いもしており人気だ。
一方、現在、『街の本屋さん』として、店頭受け取りサービスを実施しているセブン‐イレブンも、利用者が拡大中という。
「取り扱うアイテムは、書籍、DVD、CDなど約120万点。注文はネットの『7net』か、店頭のいずれかで、手数料、送料ともにかかりません。注文してから最短で2~3日で店頭に到着。CD、DVDは事前に予約しておけば、発売日当日に手元に届きます。店頭にない雑誌も『お取り置きサービス』で注文すれば、発売日当日に受け取れます」(セブン-イレブン広報担当)
ほかにも、アマゾンや楽天ブックスなどで注文するとファミリーマート、ローソンの店頭受け取りができ、一部現金で、店頭支払いが可能だ。
コンビニで本を注文する場合、24時間、自分の都合のいい時に店舗に行けば受け取れるため、宅配荷物をなかなか引き取れない留守しがちな人にも便利だ。
※女性セブン2018年4月19日号