加齢による流動性知能の衰えがどのような症状として現われるのか。脳科学者の塩田久嗣氏はこういう。
「流動性知能が衰えるメカニズムは科学的に解明されていませんが、脳の記憶や空間学習能力に関係する海馬が加齢で萎縮するのは事実です。認知症にならなくとも、30歳頃をピークに海馬は少しずつ萎縮していきます。
どういう形で現われるかというと、たとえばスーパーで買い物をして、釣り銭がいくらになるかパッとわからない。釣り銭の小銭を減らす支払い方を思いつかない人の脳の年齢は、60~70歳以上だといえます」
3桁の計算が瞬時にできなくなった人は要注意だ。
※週刊ポスト2018年5月4・11日号