ビジネス

カタカナ表記の肩書き増加、誰が一番偉いかさっぱりわからん

肩書きが長すぎて…(イラスト/福島モンタ)

 サラリーマンの「肩書き」は近年、“複雑”になり、新入社員だけでなくベテラン社員でさえ困惑する状況が生まれている。近年に増加している印象が強いのは、カタカナ表記の肩書きだ。

「先日立ち上げた新規プロジェクトの打ち合わせで大手広告代理店の担当チームからもらった名刺には『アカウントスーパーバイザー』『アカウントディレクター』『アカウントマネージャー』、さらには『AE(アカウントエグゼクティブ)』という肩書きが並んでいた。いずれも営業マンを指すらしいのですが、担当者が帰ったあと名刺を見返しても、誰が一番偉いのか、さっぱりわかりませんでした」(40代・大手メーカー社員)

 ちなみに、「エグゼクティブ」は英語で「経営者」「重役」などの意味だが、このケースでは「アカウントエグゼクティブ」がいちばん下の若手社員だったという。

 企業の人事制度に詳しい一橋大学経済研究所特任教授の都留康氏によれば、「年功序列という日本型雇用モデルが見直され、役割の重要性の序列で格付けしようとなった。それに伴い職位の名称変更が進み、肩書きの“インフレ”が起こった」という。

「伝統的な企業では『担当部長』といった部長から派生する呼称、比較的歴史の浅い企業ではカタカナ表記が目立つようになりました。たとえば『ゼネラルマネージャー』と『シニアスーパーバイザー』では第一印象でどちらが上位かわからない。むしろそれが狙いで、“年下なのに上司”といった状況をあえてわかりにくくし、社員のモチベーションを維持する側面があります」

関連キーワード

関連記事

トピックス

無罪判決に涙を流した須藤早貴被告
《紀州のドン・ファン元妻に涙の無罪判決》「真摯に裁判を受けている感じがした」“米津玄師似”の男性裁判員が語った須藤早貴被告の印象 過去公判では被告を「質問攻め」
NEWSポストセブン
激痩せが心配されている高橋真麻(ブログより)
《元フジアナ・高橋真麻》「骨と皮だけ…」相次ぐ“激やせ報道”に所属事務所社長が回答「スーパー元気です」
NEWSポストセブン
Instagramにはツーショットが投稿されていた
《女優・中山美穂さんが芸人の浜田雅功にアドバイス求めた理由》ドラマ『もしも願いが叶うなら』プロデューサーが見た「台本3ページ長セリフ」の緊迫
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《倍率3倍を勝ち抜いた》悠仁さま「合格」の背景に“筑波チーム” 推薦書類を作成した校長も筑波大出身、筑附高に大学教員が続々
NEWSポストセブン
12月6日に急逝した中山美穂さん
《追悼》中山美穂さん、芸能界きっての酒豪だった 妹・中山忍と通っていた焼肉店店主は「健康に気を使われていて、野菜もまんべんなく召し上がっていた」
女性セブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
【入浴中の不慮の事故、沈黙守るワイルド恋人】中山美穂さん、最後の交際相手は「9歳年下」「大好きな音楽活動でわかりあえる」一緒に立つはずだったビルボード
NEWSポストセブン
結婚披露宴での板野友美とヤクルト高橋奎二選手
板野友美&ヤクルト高橋奎二夫妻の結婚披露宴 村上宗隆選手や松本まりかなど豪華メンバーが大勢出席するも、AKB48“神7”は前田敦子のみ出席で再集結ならず
女性セブン
スポーツアナ時代の激闘の日々を振り返る(左から中井美穂アナ、関谷亜矢子アナ、安藤幸代アナ)
《中井美穂アナ×関谷亜矢子アナ×安藤幸代アナ》女性スポーツアナが振り返る“男性社会”での日々「素人っぽさがウケる時代」「カメラマンが私の頭を三脚代わりに…」
週刊ポスト
NBAロサンゼルス・レイカーズの試合を観戦した大谷翔平と真美子さん(NBA Japan公式Xより)
《大谷翔平がバスケ観戦デート》「話しやすい人だ…」真美子さん兄からも好印象 “LINEグループ”を活用して深まる交流
NEWSポストセブン
(時事通信フォト)
「服装がオードリー・ヘプバーンのパクリだ」尹錫悦大統領の美人妻・金建希氏の存在が政権のアキレス腱に 「韓国を整形の国だと広報するのか」との批判も
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
《私には帰る場所がない》ライブ前の入浴中に突然...中山美穂さん(享年54)が母子家庭で過ごした知られざる幼少期「台所の砂糖を食べて空腹をしのいだ」
NEWSポストセブン
亡くなった小倉智昭さん(時事通信フォト)
《小倉智昭さん死去》「でも結婚できてよかった」溺愛した菊川怜の離婚を見届け天国へ、“芸能界の父”失い憔悴「もっと一緒にいて欲しかった」
NEWSポストセブン