冒頭の茨城県の事例はその象徴ともいえる。同居していた80代の母親と、60代の娘夫婦は、ある時些細なことでけんかしてから、すっかり疎遠になっていたという。塩飽さんは話す。

「1階には娘夫婦、2階には母親が住んでいましたが、階段は物で溢れて行き来するのも困難な状態。母親は必要最低限の時しか、1階に下りないようにしていたようです。『物音が一切しなくなったので不審に思い様子を見に行くと、変わり果てた母の姿がありました』と娘さんは話していました」

 全国展開する遺品整理業者「グリーンハート」も、これまで30件ほどの同居孤独死に立ち会った。専務取締役の吉留健一さんは話す。

「直近の案件は今年正月。千葉県の2世帯住宅で、1階に住む50代の息子夫婦が年始の挨拶をしようと、2階に住む70代の父親の部屋を訪れたら、亡くなっていたそうです。玄関は別々とはいえ、家の中は階段でつながっていたのに、丸1週間気付かなかった。遺品整理の際、『お父さんの写真どうしますか』と聞くと『全部要らない』と言っていたので、普段からあまり仲がよくないことは窺えました。

 昨秋、大阪市で起きたケースも、50代の娘と80代の母親の2人暮らしでしたが、1階と2階で生活空間を分けていました。1階に住む娘が異臭に気付き2階を見に行くと、既に亡くなっていた。死後3日ほどして発見したそうです」

※女性セブン2018年5月31日号

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