●三輪素麺茶屋 千寿亭 (奈良県・三輪そうめん)
そうめん発祥の地とされる奈良県桜井市三輪。奈良時代から1200年の歴史を辿るこの地の手延べそうめんは「三輪そうめん」として名高く、現在も約80の製麺所が作り続けている。
JR三輪駅から15分程歩くと、嘉永3(1850)年創業の三輪そうめんの老舗「池利」が38年前に始めたそうめん専門店「千寿亭」にたどり着く。
家庭で食べる機会が多いそうめんだが、店でしか出会えない味もある。創業時から味を守り続ける藤田修三さんは胸を張る。
「池利の麺はコシがあって滑らか。ゆで方にこだわるのはもちろんのこと、出汁はすべて厳選された国産素材でとっている。飛魚(あご)、鰹、昆布、椎茸を使い、出汁が落ち着くまでまで丸1日寝かせます」
麺の色づけには卵や抹茶を使用。一糸乱れず盛り付けられたそうめんは、見た目の繊細さに反してしっかりした味わいだ。
・住所:奈良県桜井市芝293
・営業時間:11時~17時
・定休日:金曜日(祝日、または月始めの1日の場合は前日)、元日
※週刊ポスト2018年6月22日号