ライフ

歯科医が「がんが消えるサプリ」を広告していた珍事に批判

怪しげな歯医者に要注意(写真はイメージ)

 専門外なのに、なぜかがん治療についても一家言あるかのようにふるまう歯科医がいる。発売即重版の話題書『やってはいけない歯科治療』著者のジャーナリスト・岩澤倫彦氏がレポートする。

 * * *
“進行再発乳がん・肝臓転移・骨転移が、高濃度ビタミンC点滴+免疫治療サプリメント内服で、3ヶ月で腫瘍が完全消失”

 この「がん治療サプリメント」の広告を見た時、私は目を疑った。なぜなら“歯科医院”のホームページに掲載されていたからだ。

 キノコからの抽出物などから製造したという「免疫治療サプリメント」の費用は1ヶ月分・30錠=3万7800円。

 セットで効果がアップするという「高濃度ビタミンC点滴」は、50g=1万6000円。口腔がんの治療や、重度歯周病にもオススメだという……。がん治療が専門の勝俣範之教授(日本医科大・腫瘍内科)は厳しく批判する。

「これは悪質ですね。がんが消えるサプリメントなんて存在しません。インチキです。それに歯科医が、全身のがん治療を行なっているのなら、大問題でしょう。高濃度ビタミンC点滴の効果は、科学的に証明されていません。だから、気休め程度でお金の無駄です」

 つまり、がんサプリや高濃度ビタミンCは、“誇大広告”、もしくは“虚偽広告”となる。今月から施行された、厚生労働省のネット広告規制に違反している疑いが強い。この歯科医院は私の指摘後、サプリの効果に関する記述を修正した。

※週刊ポスト2018年6月29日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

永野芽郁のマネージャーが電撃退社していた
《坂口健太郎との熱愛過去》25歳の永野芽郁が男性の共演者を“お兄ちゃん”と呼んできたリアルな事情
NEWSポストセブン
ウクライナ出身の女性イリーナ・ザルツカさん(23)がナイフで切りつけられて亡くなった(Instagramより)
《監視カメラが捉えた残忍な犯行》「刺された後、手で顔を覆い倒れた」戦火から逃れたウクライナ女性(23)米・無差別刺殺事件、トランプ大統領は「死刑以外の選択肢はない」
NEWSポストセブン
国民に笑いを届け続けた稀代のコント師・志村けんさん(共同通信)
《恋人との密会や空き巣被害も》「売物件」となった志村けんさんの3億円豪邸…高級時計や指輪、トロフィーは無造作に置かれていたのに「金庫にあった大切なモノ」
NEWSポストセブン
国民に「リトル・マリウス」と呼ばれ親しまれてきたマリウス・ボルグ・ホイビー氏(NTB/共同通信イメージズ)
ノルウェー王室の人気者「リトル・マリウス」がレイプ4件を含む32件の罪で衝撃の起訴「壁に刺さったナイフ」「複数の女性の性的画像」
NEWSポストセブン
愛子さまが佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”とは(時事通信フォト)
《淡いピンクがイメージカラー》「オシャレになった」「洗練されていく」と評判の愛子さま、佳子さまから学ぶ“ファッション哲学”
NEWSポストセブン
年下の新恋人ができたという女優の遠野なぎこ
《部屋のカーテンはそのまま》女優・遠野なぎこさん急死から2カ月、生前愛用していた携帯電話に連絡すると…「ポストに届き続ける郵便物」自宅マンションの現在
NEWSポストセブン
背中にびっしりとタトゥーが施された犬が中国で物議に(FB,REDより)
《犬の背中にびっしりと龍のタトゥー》中国で“タトゥー犬”が大炎上、飼い主は「麻酔なしで彫った」「こいつは痛みを感じないんだよ」と豪語
NEWSポストセブン
(インスタグラムより)
《“1日で100人と寝る”チャレンジで物議》イギリス人インフルエンサー女性(24)の両親が現地メディアで涙の激白「育て方を間違ったんじゃないか」
NEWSポストセブン
藤澤五月さん(時事通信フォト)
《五輪出場消滅したロコ・ソラーレの今後》藤澤五月は「次のことをゆっくり考える」ライフステージが変化…メンバーに突きつけられた4年後への高いハードル
NEWSポストセブン
石橋貴明、現在の様子
《白髪姿の石橋貴明》「元気で、笑っていてくれさえすれば…」沈黙する元妻・鈴木保奈美がSNSに記していた“家族への本心”と“背負う繋がり”
NEWSポストセブン
ドバイのアパートにて違法薬物所持の疑いで逮捕されたイギリス出身のミア・オブライエン容疑者(23)(寄付サイト『GoFundMe』より)
「性器に電気を流された」「監房に7人、レイプは日常茶飯事」ドバイ“地獄の刑務所”に収監されたイギリス人女性容疑者(23)の過酷な環境《アラビア語の裁判で終身刑》
NEWSポストセブン
Aさんの乳首や指を切断したなどとして逮捕、起訴された
「痛がるのを見るのが好き」恋人の指を切断した被告女性(23)の猟奇的素顔…検察が明かしたスマホ禁止、通帳没収の“心理的支配”
NEWSポストセブン