漢方のいいところは数種から10数種類の生薬の合剤であるため、複数の効果が期待できることです。
たとえば腰痛、頻尿、かすみ目といった症状に、西洋医学ではそれぞれ別の薬を処方しなくてはなりませんが、漢方なら牛車腎気丸(ゴシャジンギカン)だけで済む。現在、問題になっている多剤処方の問題も「漢方への置き換え」で解消できる部分があると考えています。
●長尾和宏/60歳。長尾クリニック院長。「日本尊厳死協会」副理事長・関西支部長などを兼務。東京医科大学卒業後、聖徒病院、大阪市立芦屋病院内科勤務を経て現職。
※週刊ポスト2018年8月3日号