──テレビ用に怒ってただけだった(笑)。
永井:そうそう。それで「サインしてください」とか言われて。「えー、いままでもうがんがん言ってたのに、なんでそれちゃんと言ってくれないのかなあ」と思いつつも、とにかく向こうの要求に応えなきゃということで一生懸命、何十人とサインして。そうするとまた呼び出しが別な番組からあって、もう次から次へ。で、各局とにかく全部やりました。
──前にちょっと聞いたのが、スケバンみたいな人がスタジオに乗り込んで来た話で。
永井:それは騒動がほとんど終わったあとです。叩かれ続けて、全部の局に出たんでもうこれ以上は出たくないって言ったら、「もう『ハレンチ学園』には触れません。先生の別な面を見てもらいたいですし、若い人との公開番組で録画じゃないですから大丈夫ですよ。別のことを聞きますから」と。それならと思って出ていったら、最初は違うこと聞かれてたんですけど、突然客席からアフロヘアで汚いジーパン履いた大きい女の人が飛び出てきてね。『ハレンチ』のことでバーンと攻撃してものすごい勢いで、もう弁は立つし迫力はあるし。びっくりして見てたら、とにかく一方的にその人にやられちゃって。
──そこには触れないはずだったのに。
永井:で、生放送が終わったらディレクターが「いや、すみませんね。一般の人なんで違う方向になっちゃって」とか言いながらにやにやしてるんだよね。だから、これははめられたな、絶対タレントかなんかに違いないと思ってて、何日か後のスポーツ新聞を見てたら歌手デビューってその人の写真が載ってて、それが和田アキ子だったの(笑)。
──その映像、すごい見たいですよ! ただ、『ハレンチ学園』とかはエロのバランスがよくて、生々しさがなかったから叩かれすぎだとは思ってて。勝手な想像だと童貞のエロスっていうか、大人な感じがしないのが子どもに届いたのかなって気がしましたね。
永井:ああ、そうかもしれないですね。
──これはNGならNGでいいんですけど、当時、永井先生は女性は知ってたんですか?