ユニクロUの厚手Tシャツは生地もしっかりしている
まず、考えなくてはならないのは価格でしょう。次に個人的には生地の厚さを考慮します。その次は色・柄・デザイン・シルエット・サイズ感といういわば「商品の見た目」になります。この3つのバランスが取れている商品を選ぶのが理想的です。
まずは価格ですが、Tシャツに限らず衣料品は全般的に値段が高いから品質が高い、安いから品質が低いとは一概には言えません。また、価格が高いから必ず長持ちするとも限りません。価格が安いからこそ耐久性のある衣料品も珍しくありません。特に現状、各ブランドの店頭で発売されている1万円前後の「高いTシャツ」は、ほとんどの場合が、細い綿糸で編まれています。
細い綿糸で生地を編むとしなやかで柔らかで光沢感のある表面感になります。細い綿糸を紡ぐことも難しいことですし、細い綿糸を綺麗に編むというのも難しいことなので、必然的に生地の値段が高くなります。特に高いブランドはステイタス性を維持させるために、そういう生地を使ってTシャツを作る傾向があります。
しかし、一方で、細い糸というのは耐久性がありませんから、編まれた生地の耐久性もありません。ですから、高いTシャツは値段に反比例して耐久性が低いということになってしまいます。毎日着て汗だくになって洗濯機でカンガン洗うなんてことをすればすぐにヨレヨレのクタクタになってしまいます。
一方、太い糸で編まれたがっしりとした肉厚生地のTシャツはそこまで高価格の商品は少ないですが、耐久性があります。よほど乱暴に扱わない限りは何年間も着られることでしょう。
50代半ば以上の年配男性は概して「天然素材」が大好きで、ほとんど信仰にも近いものがあります。綿100%とかウール100%が大好きで、ポリエステル混を嫌います。しかし、基本的にはポリエステル混の生地のほうが綿100%よりも早く乾きます。何も特別な吸水速乾ポリエステル混でなくても、ポリエステルが30%くらい混じっている生地のほうが速く乾くのです。
年配の方は「蒸れる」と言いますが、実際にポリエステル混のTシャツを何枚も着てみましたが「蒸れる」と感じたことはありません。「蒸れる」というのは思い込みと固定概念によるプラシーボ効果ではないかとさえ思います。