『RIZIN CONFESSIONS』という番組を通して、堀口と那須川は往復書簡のように会話を交わしていく。当初は「倒しますよ」といったざっくりとした発言をする2人だが試合が近づくにつれ「相手の弱点は……」、「意外と打たれ弱い」と語られる事柄が具体的な攻略法へと変化。そこにグッとくる。
堀口は「今、天心君と総合とかケンカをしたら自分が勝つじゃないですか、当たり前に。相手の土俵であるキックボクシングで勝てば何も言えないじゃないですか」と本音を吐露。負けじと那須川も「堀口選手だから効く」という新必殺技の開発に余念がない。
「総合格闘技がキックボクシングより優れていることを証明したい」という堀口の意思があるから、この一戦は特別だ。那須川の負け方によっては、キックボクシングというジャンル自体に傷がつく可能性すら秘めている。危険な戦いだからこそファンにとっては魅力的。
試合を申し込んだ堀口は負けるなど微塵も考えていない、それは試合を受けた那須川も同様だ。「自分は絶対に負けない」と心の底から信じ切る2人が戦う。日本のカッコイイ男が繰り広げる試合は、格闘技ファンでなくとも楽しめる最上のコンテンツに仕上がっている。
興味を持たれた方は、2人が舌戦を繰り広げる『RIZIN CONFESSIONS』の#21、#22を予習してから試合を見て欲しい。その方が絶対に楽しめるから!
ちなみに僕は希望的観測として堀口の勝利を予想している。