渋滞や事故を引き起こしやすいと、都市部では減る一方の踏切だが、東京都内にもまだまだ踏切が存在する。しかも、警報器も遮断機もない小さな踏切が23区内にある。ライターの小川裕夫氏が、大塚駅そばにあるミニ踏切について紹介する。
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10月5日に放送された『次課・長州の力旅』(BSフジ)では、次長課長の河本準一さん、井上聡さん、そして元プロレスラーの長州力さんと私の4人で都内の踏切名所を巡った。
番組内で巡った踏切は、3か所。
最初に訪れたのは、京成高砂駅に隣接する踏切、次に訪れたのが田端駅―駒込駅間にある山手線に唯一残った踏切。そして、最後に訪れたのがJR大塚駅そばにある都電荒川線のミニ踏切だ。
『踏切天国』(秀和システム)という踏切だけを徹底的に紹介した本を2009年に出版して以降、私は踏切を紹介するテレビ番組に何回も出演してきた。
以前の打ち合わせでは、制作側から「何カ所か踏切名所をロケしたいが、都内近郊で」と言い渡される。踏切は、北は北海道から南は鹿児島まで存在し、面白い踏切は各地に点在している。踏切を愛でるためだけに全国あちこちに足を運んだ私にとって、都内近郊の踏切だけを紹介するのはいまひとつ物足りない。
しかし、番組の予算やロケ時間を考慮すれば、わざわざ踏切のためだけに遠方ロケをするわけにもいかない。そうした事情から、この手の番組では田端駅―駒込駅間の山手線の踏切を繰り返し紹介してきた。もはや、定番になっている趣さえある。
一方、大塚駅そばにある都電荒川線のミニ踏切は、今回の番組で初めて紹介した。大塚駅南口から、都電荒川線の線路沿いを歩くこと1分。その踏切は現れる。