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警報器も遮断機もない「ミニ踏切」、実は厄介な代物

2015年に撮影。当時は踏切であることを掲示する踏切警標が立てられていた


 通常、踏切には警報機や遮断機が設置され、電車が通過する際には遮断機が閉まったり、警報機が鳴ったりして歩行者や自動車に注意を促す。しかし、このミニ踏切には遮断機や警報機はいっさいない。

 23区内ではまずお目にかかれないが、地方都市ではいまだに警報機や遮断機のない踏切はたくさんある。遮断機も警報機もない踏切は、分類上、第4種と呼ばれる。

 通常の第4種踏切ならば、3人もそれほど驚かなかっただろう。このミニ踏切の特筆すべき部分は、一見すると踏切に見えない点にある。そのため、ミニ踏切を初めて目にした人からは、「これは、踏切なのだろうか?」「本当に渡っていいのだろうか?」と疑問を抱き、横断するのを躊躇してしまう。

 実際、ロケでも3人は驚いた表情を隠さず、「ここ、本当に渡っていいの?」と目を白黒させていた。このミニ踏切、実は扱い的にも厄介な代物でもある。

 東京都交通局総務部の報道担当者は、「ここは荒川線が走っているので東京都交通局が管理しています。しかし、踏切という扱いではなく、あくまでも緊急用の通路です」と説明する。

 ミニ踏切は幅員が50センチ程度しかない。狭いので自動車が通行することはできないが、歩行者や自転車が頻繁に横断している。その利用実態を見ても緊急用とは思えない。

 なによりも、ミニ踏切の路面には”電車優先”と書かれており、明らかに渡ることが想定されている。

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