ちなみに、このミニ踏切には2007年頃まで踏切警標が設置されていた。踏切警標とは、黄色と黒の2色の板を交差させた踏切を示す看板で、踏切前には必ず設置されている。踏切警標が立てられていたことを踏まえれば、少なくとも交通局も約10年前までは緊急用通路ではなく、踏切だと認識していたことになる。
最近、ミニ踏切から踏切警標が撤去され、その替わりに電車接近表示機が新たに設置された。こうした点を見ても、ここが踏切であることは明白だ。それでも、交通局は「緊急用通路なので、第4種踏切という分類にもあてはまりません」と頑なに踏切ではないことを強調する。
踏切は、意外にも曖昧な位置づけなのだ。
日常生活で何気なく目にする踏切は、鉄道マニアからあまり見向きされないコアな分野でもある。