ラジオファンの有名人は少なくない。埼玉西武ライオンズの秋山翔吾さん(30才)もその一人だ。特に好きなのが、バナナマンの『バナナムーンGOLD』(TBSラジオ)と、オードリーの『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)だ。
「移動中にラジコで聞きます。テレビで見るお笑いコンビのキャラがラジオでは違うところが新鮮で面白い。オードリーなら若林さんがボケて、春日さんがツッコミを入れる。バナナマンの自由なかけ合いも心地よいですね」(秋山さん)
2006年、長編第2作『ゆれる』を発表し、第59回カンヌ国際映画祭監督週間に出品し、2016年には映画『永い言い訳』が公開の映画監督の西川美和さん(44才)もラジオファンだ。
特に気に入っているのが、『東京ポット許可局』(TBSラジオ)と『平成ラヂオバラエティごぜん様さま』(RCCラジオ)だ。西川さんはこう語る。
「ラジオは毎日必ず聞きます。ずっと聞いていると、パーソナリティーのことを勝手に友達のように思い込んでいきます。クラブ活動の部室に行って、気のおけない友達と、気になること、くだらないこと、腹立たしいことを包み隠さずしゃべり合っているような気持ちになるのです」
お気に入りの『東京ポッド許可局』の魅力はこう表現する。
「マキタスポーツさん、プチ鹿島さん、サンキュータツオさんには、映画『永い言い訳』の中で『登場人物のトラックの中で流れる深夜ラジオの放送』という設定で、声の出演をしてもらいました。『セルジオ越後論』『このハゲ論』など“そのこと、誰かとしゃべりたかった”という議題の考察がたまらない」
さらに、『平成ラヂオバラエティごぜん様さま』(RCCラジオ)についてはこう言う。
「私の地元の名物番組。西日本豪雨災害の際、面白トークはそのままでコツコツと震災情報を伝えたのが印象的でした」
現在、ラジコを使えば、全国90局の放送を聞くことができる。聴取者が参加し、温かいコミュニティーが形成されていることも地方局らしい特色だ。ライターで構成作家のやきそばかおるさんのイチ押しは、大阪のABCラジオ『よなよな…』(月~木曜、午後10時~翌1時)の水曜日だ。