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急増する訪日外国人に鉄道業界はどう対応しているのか

小田急新宿駅にある「バゲージポート


 しかし、隣にキャリーケースがつながれているのを目にすれば、それがキャリーケースをトイレに持ち込まなくて済むようにするための設備だとわかる。

「新宿駅のトイレに設置された設備は、“バケージポート”と呼ばれるものです。その役割は、大きな荷物をトイレに持ち運ぶことなく用を足せることです。トイレは多くの人が利用しますから、大きな荷物は邪魔になります。そうした大きな荷物によるトラブルをなくすために、バケージポートを設置しました」(小田急電鉄CSR・広報部)

 現在、小田急新宿駅トイレに設置されたバケージポートは、1日10件ほどの利用があるという。まだ稼働率は高くなく、新宿駅にしか設置されていない設備だが、バケージポートは利便性向上に資する設備でもある。それだけに、外国人観光客利用の多い駅で設置が進むだろう。また、長期滞在の観光客を取り込むのにも有効な措置でもある。

 こうした施設を追加するには改修工事を必要とするので、簡単に導入できるものではない。しかし、各社とも2020年の東京五輪を見据えて動き始めている。

 五輪開幕まで残すところ一年半。外国人観光客4000万人時代を迎えるにあたり、鉄道サービスの深化は続く。

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