ビジネス

久兵衛vsオークラ テナント料をめぐる「3年戦争」の行方

高級寿司店が激怒

 ホテルオークラ(東京都港区)の別館2階、宴会場や写真館の立ち並ぶメインフロアの最奥にあるその店は、騒動の渦中もいつも通り営業を続けていた。「いやぁ、お騒がせして本当に申し訳ありません」。赤身を握りながら、店主が苦笑いする。

 高級寿司店「久兵衛」がオークラを相手取り、1000万円の損害賠償を求める訴訟を提起。11月12日に東京地裁で第一回口頭弁論が開かれた。

 オークラは今年で創業56年を数え、過去にはダイアナ妃やジョン・レノンも宿泊した名門ホテル。一方の久兵衛も、銀座の本店にオバマ前大統領も来店した、都内屈指の名店だ。

 久兵衛は、1964年からオークラ直営の和食店『山里』の隣に出店していたが、2015年9月に本館の建て替え工事が始まり、一旦は他店とともに別館に移転していた。

「しかし、来年9月開業予定の新ホテルでは、山里の隣ではなく別棟のアーケード街を指定され、『高級店の格を著しく貶められた』として今回の訴訟に発展した。久兵衛側は、新ホテル開業後に売り上げが減れば、経済的損失をさらに請求する姿勢を見せています」(全国紙記者)

 久兵衛とオークラの“因縁”は、2015年の別館移転時にもあった。当時、ホテル側に払うテナント料が本館営業時より引き上げられ、金銭面に納得できない久兵衛が別館での営業をしばらく停止する“バトル”が起きた。

関連キーワード

関連記事

トピックス

遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《女優・遠野なぎこのマンションで遺体発見》近隣住民は「強烈な消毒液の匂いが漂ってきた」「ポストが郵便物でパンパンで」…関係者は「本人と連絡が取れていない」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン
フリー転身を発表した遠野なぎこ(本人instagramより)
「救急車と消防車、警官が来ていた…」遠野なぎこ、SNSが更新ストップでファンが心配「ポストが郵便物でパンパンに」自宅マンションで起きていた“異変”
NEWSポストセブン
モンゴルを訪問される予定の雅子さま(撮影/JMPA)
雅子さま、「灼熱のモンゴル8日間」断行のご覚悟 主治医とともに18年ぶりの雪辱、現地では角界のヒーローたちがお出迎えか 
女性セブン
米田
《チューハイ2本を万引きで逮捕された球界“レジェンド”が独占告白》「スリルがあったね」「棚に返せなかった…」米田哲也氏が明かした当日の心境
週刊ポスト
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
「『逃げも隠れもしない』と話しています」地元・伊東市で動揺広がる“学歴詐称疑惑” 田久保真紀市長は支援者に“謝罪行脚”か《問い合わせ200件超で市役所パンク》
NEWSポストセブン
佐々木希と渡部建
《六本木ヒルズ・多目的トイレ5年後の現在》佐々木希が覚悟の不倫振り返り…“復活”目前の渡部建が世間を震撼させた“現場”の動線
NEWSポストセブン
東川千愛礼(ちあら・19)さんの知人らからあがる悲しみの声。安藤陸人容疑者(20)の動機はまだわからないままだ
「『20歳になったらまた会おうね』って約束したのに…」“活発で愛される女性”だった東川千愛礼さんの“変わらぬ人物像”と安藤陸人容疑者の「異変」《豊田市19歳女性殺害》
NEWSポストセブン
児童盗撮で逮捕された森山勇二容疑者(左)と小瀬村史也容疑者(右)
《児童盗撮で逮捕された教師グループ》虚飾の仮面に隠された素顔「両親は教師の真面目な一家」「主犯格は大地主の名家に婿養子」
女性セブン
組織が割れかねない“内紛”の火種(八角理事長)
《白鵬が去って「一強体制」と思いきや…》八角理事長にまさかの落選危機 定年延長案に相撲協会内で反発広がり、理事長選で“クーデター”も
週刊ポスト
たつき諒著『私が見た未来 完全版』と角氏
《7月5日大災害説に気象庁もデマ認定》太陽フレア最大化、ポピ族の隕石予言まで…オカルト研究家が強調する“その日”の冷静な過ごし方「ぜひ、予言が外れる選択肢を残してほしい」
NEWSポストセブン
大阪・関西万博で、あられもない姿をする女性インフルエンサーが現れた(Xより)
《万博会場で赤い下着で迷惑行為か》「セクシーポーズのカンガルー、発見っ」女性インフルエンサーの行為が世界中に発信 協会は「投稿を認識していない」
NEWSポストセブン