ライフ

明治生まれの「ばぁばの母」直伝、「ハイカラ煮」の作り方

ばぁばの「ハイカラ煮」レシピ(撮影/近藤篤)

『きょうの料理』(NHK Eテレ)への出演は約50年を数える、現役最高齢94才の日本料理研究家である、ばぁばこと鈴木登紀子さんが、「これだけは遺しておきたい」という料理のコツを紹介します。

 * * *
 今回はばぁばの明治生まれの母・お千代さんのハイカラおかずをお伝えします。

 ベーコンを弱火でじっくり焼きつけて脂を出し、そのうまみをじゃがいもに吸わせてホクホクに仕上げる、ベーコンとじゃがいもの「ハイカラ煮」。

 昔はベーコンは貴重な“ハイカラ(舶来)”食品だったの。そのベーコンが焼けるにおい、香ばしいうまみがしみたじゃがいものおいしさといったら、もう、私たち子供にとっては極上のごちそうでした。

 そしてばぁばも、その後3人の子供の母になり、子育てにてんやわんやだった頃はよく作りました。やはりいつも大好評で、大皿にたくさん作ってもあっという間になくなっちゃうの(笑い)。

■『ハイカラ煮』の作り方
【1】男爵いも4個は4つに切って皮をむき、水にさらしてざるに上げる。ベーコンブロック200gは1cm厚さに切る。
【2】厚手の鍋にサラダ油大さじ1/2を入れてよく熱し、ぬれ布巾に鍋底を当てて冷ます。ベーコンを並べて入れて火に戻し、弱火で焼いて脂分を出す。
【3】鍋を洗って【1】のじゃがいもとベーコンを入れ、水2カップ、酒大さじ3、塩小さじ1/2を加えて強火にかける。煮立つのを待って強めの中火に直し、落とし蓋(アルミ箔でも可)をして、じゃがいもがやわらかくなるまで煮る。途中で一度鍋返しをして、さらに鍋をゆすって粉ふきにする。
【4】器に盛り、貝割れ大根を散らす。

◆四季を通しておいしい 時季知らずの定番おかず

 このような旬を選ばないお料理を“時季知らず(ときしらず)”と呼びますが、手軽に作れる時季知らずのお料理を何品か覚えておくと便利。このベーコンとじゃがいものように、間違いのない組み合わせのおかずは、食べる人も選びません。ビールのおつまみにもなりますし、大皿にどんと盛って青みを散らすと、食卓がパーッと華やかになるでしょう?

 これに焼き魚、おみそ汁、炊きたてのご飯を組み合わせてお献立にすればもう上等! おいもが残ったら潰して、バター、牛乳、生クリームを加えて火を通せば、おいしいマッシュポテトになります。

※女性セブン2019年2月14日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

まだ重要な問題が残されている(中居正広氏/時事通信フォト)
中居正広氏と被害女性Aさんの“事案後のメール”に「フジ幹部B氏」が繰り返し登場する動かぬ証拠 「業務の延長線上」だったのか、残された最後の問題
週刊ポスト
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《ブログが主な収入源…》女優・遠野なぎこ、レギュラー番組“全滅”で悩んでいた「金銭苦」、1週間前に公表した「診断結果」「薬の処方」
NEWSポストセブン
京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”とは(左/YouTubeより、右/時事通信フォト)
《芸舞妓を自宅前までつきまとって動画を回して…》京都祇園で横行するYouTuberによる“ビジネス”「防犯ブザーを携帯する人も」複数の被害報告
NEWSポストセブン
由莉は愛子さまの自然体の笑顔を引き出していた(2021年11月、東京・千代田区/宮内庁提供)
愛子さま、愛犬「由莉」との別れ 7才から連れ添った“妹のような存在は登校困難時の良きサポート役、セラピー犬として小児病棟でも活動
女性セブン
インフルエンサーのアニー・ナイト(Instagramより)
海外の20代女性インフルエンサー「6時間で583人の男性と関係を持つ」企画で8600万円ゲット…ついに夢のマイホームを購入
NEWSポストセブン
ホストクラブや風俗店、飲食店のネオン看板がひしめく新宿歌舞伎町(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」のもとにやって来た相談者は「女風」のセラピスト》3か月でホストを諦めた男性に声を掛けた「紫色の靴を履いた男」
NEWSポストセブン
『帰れマンデー presents 全国大衆食堂グランプリ 豪華2時間SP』が月曜ではなく日曜に放送される(番組公式HPより)
番組表に異変?『帰れマンデー』『どうなの会』『バス旅』…曜日をまたいで“越境放送”が相次ぐ背景 
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《自宅から遺体見つかる》遠野なぎこ、近隣住民が明かす「部屋からなんとも言えない臭いが…」ヘルパーの訪問がきっかけで発見
NEWSポストセブン
2014年に結婚した2人(左・時事通信フォト)
《仲間由紀恵「妊活中の不倫報道」乗り越えた8年》双子の母となった妻の手料理に夫・田中哲司は“幸せ太り”、「子どもたちがうるさくてすみません」の家族旅行
NEWSポストセブン
詐称疑惑の渦中にある静岡県伊東市の田久保眞紀市長(左/Xより)
《大学時代は自由奔放》学歴詐称疑惑の田久保市長、地元住民が語る素顔「裏表がなくて、ひょうきんな方」「お母さんは『自由気ままな放蕩娘』と…」
NEWSポストセブン
大谷翔平(時事通信)と妊娠中の真美子さん(大谷のInstagramより)
《大谷翔平バースデー》真美子さんの“第一子につきっきり”生活を勇気づけている「強力な味方」、夫妻が迎える「家族の特別な儀式」
NEWSポストセブン
盟友である鈴木容疑者(左・時事通信)への想いを語ったマツコ
《オンカジ賭博で逮捕のフジ・鈴木容疑者》「善貴は本当の大バカ者よ」マツコ・デラックスが語った“盟友への想い”「借金返済できたと思ってた…」
NEWSポストセブン