ライフ

「怒る」のにはパワーが必要、むしろ寛容さを身につけた方が楽

「寛容」な方が楽に生きられる(イラスト/えのきのこ)

 不倫芸能人への非難、不祥事へのバッシングが止まらない。謝罪をして謹慎をしようが今日もネットにはその人物叩きが書き込まれている。電車の中のベビーカーに舌打ちしたり、保育園の建設計画が立ち上がると「子供の声がうるさい」と近隣住民が声をあげ、反対運動が発生する。昨今「不寛容」が社会的なテーマの一つになっているが、しまいには、二宮金次郎の座った像が登場し始めた。薪を背負い歩きながら本を読む姿が“歩きスマホ”や“児童労働”を連想させる、というクレームからだ。

 現代人はなぜこんなにも不寛容になってしまったのだろうか? しかし、怒ることはパワーがいるし、自身へストレスをかけていることでもある。寛容に生きる方がずっと楽なのだ。

 そこで、あなたの不寛容さはいかほどか。まず、下のチェックリストをやってみてほしい。

【自分の不寛容度をチェック】
□怒りの気持ちが抑えられない自分が情けなくて仕方がない
□最近、眠れない
□最近、あまり笑っていない
□自分はつけ込まれやすいタイプだと思う
□嫌だからといって逃げたくない
□厳しくしつけられ、小さい頃はがまん強い子だといわれた
□最近、何事にも疲れやすい
□楽しめなくなった
□いじめにあっている
□最近とてもつらいことがあった

「10項目のうち5項目以上該当したら、不寛容度は高く、イライラして爆発する危険性もあると心得てください」と言うのは、チェックリストの作成者である、元陸上自衛隊初の心理教官で心理カウンセラーの下園壮太さんはこう言う。

「寛容力は、ストレスで耐性が低下するので段階が進むと誰しも攻撃的になり、クレーマーになる可能性があります」

 それだけに、ストレスをためない生活を心がけたいもの。

「寛容力を身につけるには、他人に寛容になると同時に自分にも寛容になることが必要です。特に、日本人は自己肯定感が低く、怒りを感じるのはダメな自分と考えやすいのですが、怒りを感じるのは自然なこと。それを認めて、どう出力するかが肝心です」

 紹介するストレスの段階に応じたイライラへの対処法を繰り返し実践することで、寛容力は鍛えられる。

「怒るのは、とてもパワーがいるので、実は寛容力を身につけた方が楽に生きられます。人生100年時代をカリカリして過ごすより、朗らかに過ごしたいと思いませんか」

 クレーマーにイライラし、怒りの連鎖を生む前に、怒りで自分も他人も疲れ果てていることを忘れないでおこう。

【段階別の対処法】
【1】ストレス発生状態
 相手から攻撃されたり、自分の中でカチンときたら、その場や、その人から離れて、とにかく身を守ること。シンプルにいえば“逃げるが勝ち”作戦がベストだ!

【2】弱っている状態
 自分が弱っているエネルギー低下の原因が多忙なら、「他者の力を借りる」「自分に優しくする」この2つが有効だ。そうでなく、休養が必要な場合は睡眠を取ろう。

【3】自己制御不能状態
 怒りが抑えられない場合は、(1)怒ってもしかたがないと思い、(2)今の自分を誰かにわかってもらうこと。誰かに相談したり、有料のカウンセラーを利用するのも手だ。

※女性セブン2019年3月7日号

関連キーワード

トピックス

NHK次期エースの林田アナ。離婚していたことがわかった
《NHK林田アナの離婚真相》「1泊2980円のネカフェに寝泊まり」元旦那のあだ名は「社長」理想とはかけ離れた夫婦生活「同僚の言葉に涙」
NEWSポストセブン
被害者の平澤俊乃さん、和久井学容疑者
《新宿タワマン刺殺》「シャンパン連発」上野のキャバクラで働いた被害女性、殺害の1か月前にSNSで意味深発言「今まで男もお金も私を幸せにしなかった」
NEWSポストセブン
米国の大手法律事務所に勤務する小室圭氏
【突然の変節】小室圭さん、これまで拒んでいた記念撮影を「OKだよ」 日本人コミュニティーと距離を縮め始めた理由
女性セブン
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
大谷翔平の妻・真美子さんを待つ“奥さま会”の習わし 食事会では“最も年俸が高い選手の妻”が全額支払い、夫の活躍による厳しいマウンティングも
女性セブン
公式X(旧Twitter)アカウントを開設した氷川きよし(インスタグラムより)
《再始動》事務所独立の氷川きよしが公式Xアカウントを開設 芸名は継続の裏で手放した「過去」
NEWSポストセブン
現役を引退した宇野昌磨、今年1月に現役引退した本田真凜(時事通信フォト)
《電撃引退のフィギュア宇野昌磨》本田真凜との結婚より優先した「2年後の人生設計」設立した個人事務所が定めた意外な方針
NEWSポストセブン
広末涼子と鳥羽シェフ
【幸せオーラ満開の姿】広末涼子、交際は順調 鳥羽周作シェフの誕生日に子供たちと庶民派中華でパーティー
女性セブン
林田理沙アナ。離婚していたことがわかった(NHK公式HPより)
「ホテルやネカフェを転々」NHK・林田理沙アナ、一般男性と離婚していた「局内でも心配の声あがる」
NEWSポストセブン
中森明菜復活までの軌跡を辿る
【復活までの2392日】中森明菜の初代音楽ディレクターが語る『少女A』誕生秘話「彼女の歌で背筋に電流が走るのを感じた」
週刊ポスト
世紀の婚約発表会見は東京プリンスホテルで行われた
山口百恵さんが結婚時に意見を求めた“思い出の神社”が売りに出されていた、コロナ禍で参拝客激減 アン・ルイスの紹介でキャンディーズも解散前に相談
女性セブン
真美子夫人は「エリー・タハリ」のスーツを着用
大谷翔平、チャリティーイベントでのファッションが物議 オーバーサイズのスーツ着用で評価は散々、“ダサい”イメージ定着の危機
女性セブン
猛追するブチギレ男性店員を止める女性スタッフ
《逆カスハラ》「おい、表出ろ!」マクドナルド柏店のブチギレ男性店員はマネージャー「ヤバいのがいると言われていた」騒動の一部始終
NEWSポストセブン