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血管にいい飲み物は「お茶」 心筋梗塞や脳卒中のリスク減も

緑茶には血流をよくする作用が(写真/アフロ)

「人は血管とともに老いる」は、医学界では決まり文句になっているという。人体で最大の“臓器”ともいわれる血管は、あらゆる体の不調と密接なかかわりを持っている。工藤内科副院長の工藤孝文さんが言う。

「加齢や生活習慣の乱れによって、血管が硬くなると心筋梗塞や高血圧を引き起こすリスクが高まり、最悪の場合死に至る可能性もあります。また、血液がドロドロになって循環が悪くなると、体の隅々まで栄養や酸素が届かなくなる。栄養が行き渡らなくなった結果、細胞や脳の老化が進み、がんや認知症を発症する原因にもなりかねません」

 血液の約9割は水分でできている。つまり、水分をきちんと摂らなければ血流が悪くなり、老廃物がたまりやすくなってしまう。では、何を飲めばより血管にいい効果を生むことができるのか。医学博士の平柳要さんは緑茶を推奨する。

「緑茶に含まれるカテキンには血管を拡張し、血流をよくする作用があります。研究報告によると、緑茶を1日1~3杯飲む人は、飲まない人に比べて心筋梗塞や脳卒中のリスクが明らかに低い」

 ただし、カテキンは80℃以上の熱を帯びると効能が薄れてしまう。沸騰したお湯で緑茶を入れるのは避けたい。一方、ルイボスティーはカフェインが入っていないので夜に飲んでも大丈夫。管理栄養士で料理家の金丸絵里加さんは「リラックスタイムにぜひ」とすすめる。

「ノンカフェインのうえ、美容にもいい。血管の9割を占めるといわれる毛細血管は年齢とともに減っていき、その結果、シミやしわ、抜け毛など老化の原因になる。しかし、ルイボスティーに含まれる成分は、Tie2(タイツー)という毛細血管の働きを活発にする物質を活性化させ、老けさせません。女性ならば飲んで損はありません」

 お茶請けには「血管の弾力を強化する」として多くの専門家が熱視線を送る「くるみ」を添えたい。管理栄養士の浜本千恵さんが解説する。

「くるみにはα-リノレン酸と呼ばれる、DHAやEPAと同じ効能を持つ脂肪酸が含まれており、血中の中性脂肪を下げたり、血栓を除去したりする働きがあります。さらに血液をサラサラにするビタミンEも豊富。しかも血管にダメージを与えやすい糖分はほとんど入っていない。おやつにぴったりです」

※女性セブン2019年4月25日号

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