──その頃の金丸―竹下の関係は微妙だったのか。
小沢:最初は僕も全然わからなかったけど、竹下さんは金丸さんが面白くなかったんです。金丸さんが一番上と思われていたけれど、“俺だ”っていう思いがあったんじゃないかな。だけど、竹下さんは金丸さんをある意味利用して総理になった経緯があるから、表立っては言えない。金丸さんに忸怩たる思いを感じていたんでしょう。そして金丸さんに目をかけられていた僕に対しても。
──竹下は金丸事件を利用したのか。
小沢:そこまでは思わないけれど、まぁ静観したということ。僕は、「これはおかしい」って(竹下にも)連絡したけれど、梨の礫だった。官邸、検察、そして竹下、梶山と、何らかの連携があったんでしょう。
●聞き手・レポート/武冨薫(ジャーナリスト)
※週刊ポスト2019年5月3・10日号