令和の文字を背にプロ野球の始球式に挑戦した仲邑菫初段(5月1日/時事通信フォト)
タイトル料は最高が「棋聖戦(読売新聞社主催)」の4500万円。2番が「名人戦(朝日新聞社主催)」の3100万円。
2018年の賞金ランキング(手合い料含む)は、1位が5つのタイトルを獲得した井山裕太棋聖(29歳)の1億4696万円。2位が一力遼八段(21歳)で5161万円。対局料は棋戦(スポンサー)ごとに料金が違い、具体的な金額は公表されていない。
タイトル挑戦者を決めるリーグ戦では1局約100万円の対局料にもなるそうだが、菫初段がデビュー戦で打ったのは、優勝賞金600万円の棋戦、しかも予選1回戦なので、数万円というところだろうか。勝ち進むにつれ、対局料も上がっていくシステムだ。
菫初段の当面の目標は、中学生までに女流棋戦のタイトルを獲得することだという。
現在、女流棋士は約100人。第一人者・藤沢里菜女流本因坊(20歳)は3つの女流タイトルを持っている。昨年の賞金は2189万円で、男性棋士に混ざってランキング6位に食い込んだ。ちなみに、内訳は女流本因坊の優勝賞金が550万円、女流立葵杯が700万円、女流名人戦が350万円。これにプラス、一般棋戦などの対局料の合計が2189万円ということになる。
菫初段がプロになる前の最年少記録、11歳6か月を持つ藤沢女流本因坊は15歳9か月、女流史上最年少タイトル獲得記録で初タイトルを奪取。その年に女流本因坊にもなり二冠となった。その年の賞金は1673万円。高校1年の年齢で(藤沢女流本因坊は高校に進学していない)それだけ稼ぎ、現在までコンスタントにほぼその年収をキープしている。
藤沢女流本因坊に負けないほど菫初段が成長し、タイトルを獲得するなど活躍すれば、小学生のうちに1000万円、2000万円と稼ぐ可能性は大いにある。