ビジネス

就活で100社に落とされた国立理系大学院生に欠けていた点

失敗が続いた理由とは……(写真はイメージ)

失敗が続いた理由とは……(写真はイメージ)

「売り手市場」とされる就職活動戦線の中でも、なかなか内定を獲得できないという学生は少なくない。中には、100社以上から落とされ続ける学生も……。就活塾・キャリアアカデミーの宇佐川景子氏が実例をリポートする。

 * * *
 2020年卒の就活シーズンも終盤に差し掛かってきました。内定は早ければ大学3年生のうちに出始め、大学4年生の5月から6月中旬には多くの企業で出揃うことになります。しかし、次々に内定を獲得していく同級生とは対照的に、就活に苦戦し、夏休みに入っても就活が終わらない学生もいます。

 就活は早期化しており、近年では、大学3年生になったらすぐに夏のインターンに向けて就活の準備を始め、夏は企業を巡ります。したがって、内定を持たず4年生の夏に突入してしまった大学4年生は、一つ下の学年と一緒にリクルートスーツを着て、就活することになります。

 国内トップクラスの国立理系大学院生のYさんは、面接に落とされ続け、夏休みまでに内定を1社ももらえず、就活が長引くことになってしまった一人です。落ちた会社の数は100社にも及び、Yさんは自信を失い、うつに近い状態になってしまいました。

「国立」「理系」「大学院」という“高いスペック”を持っていたにもかかわらず、Yさんが就活に苦戦してしまった原因は、「なんとかなるだろう」という楽観的な気持ちと、周囲を頼ることができなかったことだったそうです。就活の方法を先輩や友達に聞くことができず、うまくいかない日々が続くようになってからも自分の弱みを見せたくないと思って誰にも相談しなかったのです。Yさんは、自分が夏休みに入っても内定が取れていないことを誰にも言えなかった、と話しています。

 結局Yさんは100社以上落とされた時点で、就活塾「キャリアアカデミー」の門を叩き、なんとかギリギリ秋口に内定を獲得することができましたが、危うく就活留年するところでした。

 Yさんのように人に弱みを見せたがらないタイプの就活生は、就活に苦戦しがちです。就活では就活生同士の情報交換が重要になりますが、友達に相談するのが苦手な就活生にとっては、ハードルが高い場合も多いでしょう。自分が就活に苦戦していると感じたら、まずは両親に相談して、どのように就活を進めたらいいか話してみることをおすすめします。

 現在大学1~3年生の皆さんは、Yさんのように夏休みを過ぎても内定がない、という事態にならないためには、とにかく就活の準備を早くから始めることが大切です。

関連記事

トピックス

和久井学被告が抱えていた恐ろしいほどの“復讐心”
「プラトニックな関係ならいいよ」和久井被告(52)が告白したキャバクラ経営被害女性からの“返答” 月収20〜30万円、実家暮らしの被告人が「結婚を疑わなかった理由」【新宿タワマン殺人・公判】
NEWSポストセブン
松竹芸能所属時のよゐこ宣材写真(事務所HPより)
《「よゐこ」の現在》濱口優は独立後『ノンストップ!』レギュラー終了でYouTubeにシフト…事務所残留の有野晋哉は地上波で新番組スタート
NEWSポストセブン
山下市郎容疑者(41)はなぜ凶行に走ったのか。その背景には男の”暴力性”や”執着心”があった
「あいつは俺の推し。あんな女、ほかにはいない」山下市郎容疑者の被害者への“ガチ恋”が強烈な殺意に変わった背景〈キレ癖、暴力性、執着心〉【浜松市ガールズバー刺殺】
NEWSポストセブン
英国の大学に通う中国人の留学生が性的暴行の罪で有罪に
「意識が朦朧とした女性が『STOP(やめて)』と抵抗して…」陪審員が涙した“英国史上最悪のレイプ犯の証拠動画”の存在《中国人留学生被告に終身刑言い渡し》
NEWSポストセブン
犯人の顔はなぜ危険人物に見えるのか(写真提供/イメージマート)
元刑事が語る“被疑者の顔” 「殺人事件を起こした犯人は”独特の目“をしているからすぐにわかる」その顔つきが変わる瞬間
NEWSポストセブン
早朝のJR埼京線で事件は起きた(イメージ、時事通信フォト)
《「歌舞伎町弁護士」に切実訴え》早朝のJR埼京線で「痴漢なんてやっていません」一貫して否認する依頼者…警察官が冷たく言い放った一言
NEWSポストセブン
降谷健志の不倫離婚から1年半
《降谷健志の不倫離婚から1年半の現在》MEGUMIが「古谷姓」を名乗り続ける理由、「役者の仕事が無く悩んでいた時期に…」グラドルからブルーリボン女優への転身
NEWSポストセブン
橋本環奈と中川大志が結婚へ
《橋本環奈と中川大志が結婚へ》破局説流れるなかでのプロポーズに「涙のYES」 “3億円マンション”で育んだ居心地の良い暮らし
NEWSポストセブン
10年に及ぶ山口組分裂抗争は終結したが…(司忍組長。時事通信フォト)
【全国のヤクザが司忍組長に暑中見舞い】六代目山口組が進める「平和共存外交」の全貌 抗争終結宣言も駅には多数の警官が厳重警戒
NEWSポストセブン
遠野なぎこ(本人のインスタグラムより)
《前所属事務所代表も困惑》遠野なぎこの安否がわからない…「親族にも電話が繋がらない」「警察から連絡はない」遺体が発見された部屋は「近いうちに特殊清掃が入る予定」
NEWSポストセブン
放送作家でコラムニストの山田美保子さんが、さまざまな障壁を乗り越えてきた女性たちについて綴る
《佐々木希が渡部建の騒動への思いをストレートに吐露》安達祐実、梅宮アンナ、加藤綾菜…いろいろあっても流されず、自分で選択してきた女性たちの強さ
女性セブン
(イメージ、GFdays/イメージマート)
《「歌舞伎町弁護士」が見た恐怖事例》「1億5000万円を食い物に」地主の息子がガールズバーで盛られた「睡眠薬入りカクテル」
NEWSポストセブン