まだ見ぬ「昆虫食の世界」へ、いざ!(TAKEO提供)
すでに先客が3人ほど。聞けば、岡山から修学旅行で来た男子高校生のグループだった。前日はディズニーランドで一日遊び、この日は浅草で昼食を取り、この後、原宿に行く予定だという。「刺激を求めて、あえて昆虫を食べてみようと。昆虫が食べられるお店は岡山にはないので」とのこと。浅草と原宿の間に「昆虫食」を挟み込むとはなかなかシュールだ。
この日、店内で食べられるのは「コオロギアイスもなか(しょうゆ味)」のみ。高校生たちが「うん、おいしい」というので、筆者も食べてみることに。乾燥、高温処理されたコオロギがアイスの上に5~6匹鎮座している。恐る恐る口の中に放り込んで噛んでみる。「あれ? なんだかサクサクしているぞ」。食感はサクラエビのよう。味は苦み、えぐみもなく、アイスの甘みとほのかなコオロギの風味がマッチして、拍子抜けするほどうまい。同店で店員をつとめる三浦みち子さんに話を聞いた。
「昆虫食ビギナーには、食べやすいコオロギをお勧めしています。タランチュラ、サソリ(アジアンフォレストスコーピオン)などもよく売れていますよ。男女比は半々ですね。サラリーマン、OLなどさまざま。子どもさんもよく来ます。意外と若い女性も多いですよ。大人の女性は、健康食として考えている人が多いようです」
同店ではそのほかにもバッタをチョコレートでコーティングした「バッタチョコレート」や、4種のイモムシ系幼虫の「幼虫ミックス」、カブトムシ、オケラなどのスナック、昆虫を粉末にして練り込んだ「コオロギパスタ揚げ この商品の20%はコオロギです。」などを取り揃えている。