その美貌はいささかも変わらない
そう懐かしむ伊藤にキャンディーズ時代の想い出を尋ねると、「地方に行った時、いつも3人一緒に同じ部屋に泊まったことが、修学旅行のようで楽しかった」と明かしてくれた。
一方、当時開催されていた芸能人水泳大会は苦手な仕事だったようだ。
「水着の仕事はそのたびに抵抗していて、数回程度の記憶しかないんですけど、実際は結構やっていたみたいで(笑い)。幸い、当時の所属事務所からは『絶対に嫌だと思うことはしなくていい』と言われていたので、その言葉が支えだった気がします」
その後、俳優に転身した伊藤は平成元年に水谷豊と結婚。そして令和元年に、歌手と女優の二足の草鞋を履くことを決意した。
「歌い始めたからには、お芝居もやりながら、新しい世界を作っていきたいですね。そのためには心身ともに健康な状態でいないと。私は皆さんが観てくださる視線に生かされていると思っていますので、これからも見守っていただけたら嬉しいです」
アルバムは5月29日に発売
6月にはコンサートも
●いとう・らん/1955年1月13日生まれ、東京都出身。1973年、キャンディーズのメンバーとして歌手デビューし、NHK紅白歌合戦に3回出場。1978年に解散し、一時芸能活動を引退。1980年、映画『ヒポクラテスたち』に出演し、女優として復帰。以後、舞台、映画、テレビドラマで幅広く活躍する。5月29日にソロデビューアルバム『My Bouquet』をリリース。6月11日と12日にTOKYO DOME CITY HALL、6月14日にNHK大阪ホールで初のソロコンサートを開催する。
■撮影/矢西誠二、取材・文/濱口英樹
※週刊ポスト2019年6月7日号