国際情報

メキシコ軍、重火器で抵抗の密漁中国マフィアを機関銃で制圧

宗教への取り締まりが厳しくなっている

中国マフィアにメキシコがキレた?

 メキシコ西岸のカリフォルニア湾で、絶滅が危惧されている高級魚、ニベ科の「トトアバ」約8億元(約130億円)相当を密漁し、中国に密輸したとして、中国司法当局はこのほど中国マフィアの構成員11人を起訴していたことが分かった。

 彼らの狙いはトトアバの浮袋で、中国で若返りの効果があるとされる漢方薬として珍重されている。浮き袋を乾燥させた「魚肚」は、ナマコ、アワビ、フカヒレと合わせて「参鮑翅肚」と呼ばれ「中国四大海味」の1つ。

 フランス通信(AFP)によると、メキシコ海軍の艦船が今年4月下旬の深夜、カリフォルニア湾内で、トトアバを密猟している不審船約20隻を発見、拿捕しようとしたところ、不審船からは大量に石が投げられた。さらに、武装した一団が重火器を使って抵抗したため、機関銃などで制圧し数十人を逮捕した。

 不審船の内部にはトトアバが大量に貯蔵されており、その数は2万匹にも達していたことが分かった。

 逮捕者はほとんどがメキシコ人だったが、そのなかに11人の中国人が含まれていたことが分かり、中国司法当局に連絡し、中国側に引き渡したという。

 中国側の取り調べによると、彼らは中国南部広東省江門市を根城にしている中国マフィア組織の一味だった。

 また、その後、メキシコ警察は4月下旬、飛行機の預け入れ荷物にトトアバの乾燥した浮き袋を大量に詰めて運ぼうとしていた中国人の男1人を逮捕した。男のスーツケース2個が強烈な異臭を放っており、なかを調べたところ、トトアバの浮き袋416個を発見した。逮捕された男は罰金600ドル(約6万6000円)を支払い、条件付きで釈放されたという。男は中国マフィア一味の仲間だとみられている。

 中国や香港では、トトアバは乱獲がたたって絶滅危惧種に指定されており、現在は禁漁となっている。マフィア一味はここ数年、メキシコのカリフォルニア湾に頻繁に現れて密漁しており、乱獲のあおりで、カリフォルニア湾のトトアバも絶滅危惧種に指定されている。

関連キーワード

関連記事

トピックス

大谷が購入したハワイの別荘の広告が消えた(共同通信)
【ハワイ別荘・泥沼訴訟に新展開】「大谷翔平があんたを訴えるぞ!と脅しを…」原告女性が「代理人・バレロ氏の横暴」を主張、「真美子さんと愛娘の存在」で変化か
NEWSポストセブン
小林夢果、川崎春花、阿部未悠
トリプルボギー不倫騒動のシード権争いに明暗 シーズン終盤で阿部未悠のみが圏内、川崎春花と小林夢果に残された希望は“一発逆転優勝”
週刊ポスト
「第72回日本伝統工芸展京都展」を視察された秋篠宮家の次女・佳子さま(2025年10月10日、撮影/JMPA)
《京都ではんなりファッション》佳子さま、シンプルなアイボリーのセットアップに華やかさをプラス 和柄のスカーフは室町時代から続く京都の老舗ブランド
NEWSポストセブン
兵庫県宝塚市で親族4人がボーガンで殺傷された事件の公判が神戸地裁で開かれた(右・時事通信)
「弟の死体で引きつけて…」祖母・母・弟をクロスボウで撃ち殺した野津英滉被告(28)、母親の遺体をリビングに引きずった「残忍すぎる理由」【公判詳報】
NEWSポストセブン
焼酎とウイスキーはロックかストレートのみで飲むスタイル
《松本の不動産王として悠々自適》「銃弾5発を浴びて生還」テコンドー協会“最強のボス”金原昇氏が語る壮絶半生と知られざる教育者の素顔
NEWSポストセブン
沖縄県那覇市の「未成年バー」で
《震える手に泳ぐ視線…未成年衝撃画像》ゾンビタバコ、大麻、コカインが蔓延する「未成年バー」の実態とは 少年は「あれはヤバい。吸ったら終わり」と証言
NEWSポストセブン
米ルイジアナ州で12歳の少年がワニに襲われ死亡した事件が起きた(Facebook /ワニの写真はサンプルです)
《米・12歳少年がワニに襲われ死亡》発見時に「ワニが少年を隠そうとしていた」…背景には4児ママによる“悪辣な虐待”「生後3か月に暴行して脳に損傷」「新生児からコカイン反応」
NEWSポストセブン
部下と“ラブホ密会”が報じられた前橋市の小川晶市長(左・時事通信フォト)
《黒縁メガネで笑顔を浮かべ…“ラブホ通い詰め動画”が存在》前橋市長の「釈明会見」に止まぬ困惑と批判の声、市関係者は「動画を見た人は彼女の説明に違和感を持っている」
NEWSポストセブン
バイプレーヤーとして存在感を増している俳優・黒田大輔さん
《⼥⼦レスラー役の⼥優さんを泣かせてしまった…》バイプレーヤー・黒田大輔に出演依頼が絶えない理由、明かした俳優人生で「一番悩んだ役」
NEWSポストセブン
国民スポーツ大会の総合閉会式に出席された佳子さま(10月8日撮影、共同通信社)
《“クッキリ服”に心配の声》佳子さまの“際立ちファッション”をモード誌スタイリストが解説「由緒あるブランドをフレッシュに着こなして」
NEWSポストセブン
“1日で100人と関係を持つ”動画で物議を醸したイギリス出身の女性インフルエンサー、リリー・フィリップス(インスタグラムより)
《“1日で100人と関係を持つ”で物議》イギリス・金髪ロングの美人インフルエンサー(24)を襲った危険なトラブル 父親は「育て方を間違えたんじゃ…」と後悔
NEWSポストセブン
自宅への家宅捜索が報じられた米倉(時事通信)
米倉涼子“ガサ入れ報道”の背景に「麻薬取締部の長く続く捜査」 社会部記者は「米倉さんはマトリからの調べに誠実に対応している」