ビジネス

若者のビール離れ対策とドライ新戦略、アサヒビール社長語る

アサヒビールの塩澤賢一社長

 昭和62年(1987年)の「スーパードライ」発売をきっかけに、ビール業界のトップを走り続けるアサヒビール。しかしビール業界全体が伸び悩む昨今は、“王者”も苦戦を強いられている。そんな逆風の中、今年3月に社長に就任した塩澤賢一氏(60)は、令和時代を生き抜く舵取りをどう考えているのか──(聞き手/河野圭祐・ジャーナリスト)。

──令和時代がスタートしましたが、平成元年(1989年)のアサヒビールといえば「スーパードライ」の登場から2年、当時はまさに飛ぶ鳥落とす勢いでしたね。

塩澤:1989年は、当社にとって創業100周年の年でした。その記念事業として、秋には墨田区吾妻橋に現在の本社ビルが竣工しました。もともとこの土地は、当社の吾妻橋工場があった場所。当時の社員にとって本当に感慨深かったですね。

 私が入社したのは1981年ですが、その頃のアサヒビールは、“夕日ビール”と揶揄されるほど苦戦が続いており、資金繰りのために吾妻橋工場を泣く泣く閉鎖、売却しました(1985年)。しかし、「スーパードライ」のヒットでその土地を買い戻し、本社ビルを建てるまでに回復した。アサヒビールの歴史にとって忘れられない年だったんです。

 その頃の私は、本社のお膝元である東京支社中央第二支店(現在の吾妻橋支店)に勤務していました。浅草とその周辺の飲食店に商品を納める業務用酒販店の担当でした。そんな縁のある土地だけあって、浅草は東京でもアサヒファンが多く、私もお客様からよく可愛がっていただきました。

関連キーワード

関連記事

トピックス

嵐について「必ず5人で集まって話をします」と語った大野智
【独占激白】嵐・大野智、活動休止後初めて取材に応じた!「今年に入ってから何度も会ってますよ。招集をかけるのは翔くんかな」
女性セブン
SNSで「卒業」と離婚報告した、「第13回ベストマザー賞2021」政治部門を受賞した国際政治学者の三浦瑠麗さん(時事通信フォト)
三浦瑠麗氏、離婚発表なのに「卒業」「友人に」を強調し「三浦姓」を選択したとわざわざ知らせた狙い
NEWSポストセブン
前号で報じた「カラオケ大会で“おひねり営業”」以外にも…(写真/共同通信社)
中条きよし参院議員「金利60%で知人に1000万円」高利貸し 「出資法違反の疑い」との指摘も
NEWSポストセブン
昨年ドラフト1位で広島に入団した常広羽也斗(時事通信)
《痛恨の青学卒業失敗》広島ドラ1・常広羽也斗「あと1単位で留年」今後シーズンは“野球専念”も単位修得は「秋以降に」
NEWSポストセブン
中日に移籍後、金髪にした中田翔(時事通信フォト)
中田翔、中日移籍で取り戻しつつある輝き 「常に紳士たれ」の巨人とは“水と油”だったか、立浪監督胴上げの条件は?
NEWSポストセブン
二宮が大河初出演の可能性。「嵐だけはやめない」とも
【全文公開】二宮和也、『光る君へ』で「大河ドラマ初出演」の内幕 NHKに告げた「嵐だけは辞めない」
女性セブン
新たなスタートを切る大谷翔平(時事通信)
大谷翔平、好調キープで「水原事件」はすでに過去のものに? トラブルまでも“大谷のすごさ”を際立たせるための材料となりつつある現実
NEWSポストセブン
品川区で移送される若山容疑者と子役時代のプロフィル写真(HPより)
《那須焼損2遺体》大河ドラマで岡田准一と共演の若山耀人容疑者、純粋な笑顔でお茶の間を虜にした元芸能人が犯罪組織の末端となった背景
NEWSポストセブン
JR新神戸駅に着いた指定暴力団山口組の篠田建市組長(兵庫県神戸市)
【ケーキのろうそくを一息で吹き消した】六代目山口組機関紙が報じた「司忍組長82歳誕生日会」の一部始終
NEWSポストセブン
元工藤會幹部の伊藤明雄・受刑者の手記
【元工藤會幹部の獄中手記】「センター試験で9割」「東京外語大入学」の秀才はなぜ凶悪組織の“広報”になったのか
週刊ポスト
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
森高千里、“55才バースデー”に江口洋介と仲良しショット 「妻の肩をマッサージする姿」も 夫婦円満の秘訣は「お互いの趣味にはあれこれ言わない」
女性セブン
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
【初回放送から38年】『あぶない刑事』が劇場版で復活 主要スタッフ次々他界で“幕引き”寸前、再出発を実現させた若手スタッフの熱意
女性セブン